酒井重 Research Memo(6):「2024年問題」の懸念から上半期は低迷予想。通期も前期比減収、営業減益見込み
■今後の見通し
● 2025年3月期の業績見通し
酒井重工業<6358>の2025年3月期の連結業績は、売上高が33,000百万円(前期比0.1%減)、営業利益が2,730百万円(同17.7%減)、経常利益が2,700百万円(同18.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,830百万円(同25.0%減)を見込んでいる。
国内、北米、アジアで引続き底堅い市場環境が期待されるものの、国内ではコスト上昇と建設・物流の「2024年問題」によるサプライチェーン全体の構造調整により一時的な足踏み状態が予想されるため、売上高は前期とほぼ同等の33,000百万円を見込んでいる。国内では、海外との格差均衡に向けた物価、賃金、金利の上昇が予想される一方で、世界では、ウクライナ及び中東情勢の緊迫化による世界経済の分断が進んでおり、サプライチェーンリスクと資源・物流コストの高止まりが懸念されることから、営業利益は前期比17.7%減の2,730百万円を見込んでいる。特に上半期は、依然として顧客の投資意欲低迷が続く見込みで、前年同期比7.7%の減収、同46.6%の営業減益を予想している。下半期には回復に向かう予想だが、同社は「今後、四半期決算を開示する時点で必要に応じて修正を行っていく」と述べており、今後の展開を注視する必要があるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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提供:フィスコ