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3140 BRUNO

東証G
1,001円
前日比
-5
-0.50%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
39.7 2.88 0.40 2.56
時価総額 147億円
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RIZAP-G Research Memo(1):chocoZAP事業が黒字転換し2024年3月期下期は黒字化を達成


■要約

RIZAPグループ<2928>は“「人は変われる。」を証明する”という唯一無二の経営理念の下、健康づくり事業を中心に、ヘルスケア・美容、ライフスタイル、インベストメントの3領域で多様な事業を展開する総合企業である。「自己投資産業でグローバルNo.1」をビジョンに掲げ、持株会社体制の下、M&Aを積極的に活用しながら飛躍的に成長を遂げ、上場子会社5社を含むグループ企業68社、連結従業員数4,606名を擁するまでに成長した。2006年に札幌証券取引所アンビシャス市場に株式を上場しており、2022年9月に中期経営計画を策定したが、これを2024年2月に改定し、営業利益40,000百万円(2027年3月期)を目指して新規事業「chocoZAP」事業の積極展開等を行っている。

1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上収益が166,298百万円(前期比7.6%増)、営業損失が594百万円(前年同期は4,948百万円の損失)、税引前当期損失が4,524百万円(同7,031百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失が4,300百万円(同12,673百万円の損失)となった。chocoZAP事業の黒字転換に起因して、第4四半期単独では営業利益ベースで4,175百万円の黒字を達成した。売上収益に関しては、本格展開をしているコンビニジム「chocoZAP」の拡大に注力したことで、RIZAP関連事業(chocoZAP事業含む)が大幅に増収(同20,100百万円増)となった。既存事業では、(株)アンティローザをはじめとする増収分(同4,198百万円増)があった一方で、REXT(株)等の店舗構造改革等に伴う減収(同5,998百万円減)や子会社BRUNO<3140>傘下のシカタ事業を前期末に売却した影響(同5,111百万円減)があった。営業損失に関しては、chocoZAP事業が投資回収期に移行し、2024年3月期下期に黒字化したことやREXT等の事業ポートフォリオ改革が奏功したことなどにより、グループ全体では改善した。

2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績見通しは、売上収益が177,700百万円(前期比6.9%増)、営業利益が6,300百万円(前期は594百万円の損失)、税引前当期利益が3,100百万円(同4,524百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益が2,000百万円(同4,300百万円の損失)と、chocoZAP事業の先行投資フェーズが終了したことにより通期での黒字転換を予想する。売上収益に関しては、引き続きchocoZAP事業における新規出店および会員基盤の拡充などにより増収を見込む。2025年3月期は“既存会員の満足度向上”に重点を移す。施策としては、新サービスの導入加速、ちょこっとサポート導入、コンシェルジュなどが中心となる。上期は品質・顧客満足度向上のための投資が集中するために、営業利益の伸びは鈍化することが予想されるが、下期から2026年3月期にかけては大きく利益を成長させる想定である。chocoZAP事業が既に月次黒字化しており、新サービスや人的サービスへの投資によりさらに事業モデルが強化され、利益計画を上回って達成してくるものと弊社では考えている。

3. 成長戦略・トピックス
同社では3つのフェーズに分けた展開構想を描き、それを実践している。フェーズ0(ジムのバリアフリー化)、フェーズ1(ユニバーサルサービス化)、フェーズ2(健康の社会インフラ化)の3フェーズである。立ち上げから2年弱が経過し、現在はフェーズ0(ジムのバリアフリー化)を完了し、フェーズ1にその目標をシフトしていく真っ只中にある。フェーズ1(ユニバーサルサービス化)では、品質の向上・普遍的なサービスのレベルアップを追求する。具体的には、ちょこっとサポートやコンシェルジュといった人的なサービスを追加し、“人× DXの最適化”に挑戦する。また、新サービスの導入を強化することで、既存店・新規店の顧客満足度を向上させる。ちょこっとサポートでは、プラン作りやアプリの使用方法、運動や食事のアドバイス、マシンメンテナンスや清掃など多様な役割を担うRIZAPトレーナーを巡回させる取り組みであり、新規会員やトレーニング初心者にとっては頼りになる存在である。2024年6月末までに、ちょこっとサポートのトレーナー500名体制を目指しており、大幅な強化が実行されている。chocoZAPのビジネスモデルは“無人”というコンセプトから始まったが、約3店舗に1人程度(1,500店舗に対して500人で試算)の専門人材を配置することで、新たなサービスモデルに進化しつつある。

■Key Points
・2024年3月期は、chocoZAP事業が黒字転換し、黒字化を達成。chocoZAP店舗数1,500店、会員数120万人超(2024年5月時点)
・自己資本比率が上昇に転じる。2024年1月末には純資産比率が25.4%まで回復。chocoZAP事業の黒字化に伴いさらに改善の見込み
・中期経営計画目標を追加し2027年3月期に営業利益40,000百万円を目指す。chocoZAP第2の収入源として広告プラットフォーム事業を開始
・2024年3月期まで無配予定。2025年3月期から復配方針。chocoZAP日本一達成記念特別優待を発表

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《SI》

 提供:フィスコ

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