レジル:マンション一括受電などに特徴を有する新電力
レジル<176A>は、集合住宅への電力供給を手掛ける分散型エネルギー事業、法人への電力供給を手掛けるグリーンエネルギー事業、新電力などエネルギー事業者への BPO 及び SaaS の提供を通じた DX 支援を手掛けるエネルギーDX 事業を手掛ける。23年6月期の売上高構成比は分散型エネルギー事業51%、グリーンエネルギー事業46%、エネルギーDX 事業3%。
2024年 3 月末時点で、分散型エネルギー事業で提供するマンション一括受電サービスは、2240棟・17 万8069世帯に対して電力供給を行なっている。17万世帯という中規模都市一つ分に相当する電力供給を行っていることから、発電事業者に対しては一定のバーゲンパワーを有しており、受電するマンションに対しては、大手地域電力よりもリーズナブルに電力を供給する。また一括受電サービスを提供する20年間に蓄積されたマンションの電力使用量のデータとAIを活用することで、分散型電源をコントロールし、顧客ごとに電力の調達、蓄電、放電を最適化するノウハウを有する。
24年6月期第3四半期累計の売上高は燃料費調整額除外後では前期比13.4%増の30,383百万円、営業利益は同124.2%増の2,696百万円となった。前期には燃料費が高騰したことで電力調達単価と販売単価のスプレッドが縮小し収益性が低下する時期もあったが、その後燃料費高騰のヘッジ施策を進め、24年6月期は収益性が向上した。今後については、分散型エネルギー事業、グリーンエネルギー事業、エネルギーDX 事業それぞれで顧客の拡大を図り、中長期的に売上高は年率5%程度、営業利益、EBITDAについては年率10%を超える成長が期待される。
《NH》
提供:フィスコ