SIGG Research Memo(8):財務の健全性を維持
■SIGグループ<4386>の業績動向
3. 財務の状況
財務面で見ると、2024年3月期末の資産合計は前期末との比較で304百万円増加して4,581百万円となった。関係会社株式が717百万円減少した一方で、現金及び預金が631百万円増加、売掛金が115百万円増加、投資有価証券が233百万円増加した。アクロホールディングスの株式の一部譲渡により関係会社株式が減少し、現金及び預金が増加した。負債合計は140百万円増加して2,520百万円となった。主に買掛金が26百万円増加、賞与引当金が36百万円増加、退職給付に係る負債が54百万円増加したが、有利子負債残高(長短借入金合計)は68百万円減少して1,034百万円となった。純資産合計は163百万円増加して2,061百万円となった。利益剰余金が154百万円増加した。この結果、自己資本比率は前期末比0.6ポイント上昇して45.0%となった。
同社の場合、M&A時に有利子負債残高が増加する可能性があるが、2024年3月期に関してはアクロホールディングスの株式の一部譲渡を除けば特に大きな変動項目はなく、利益剰余金の積み上げによって自己資本比率が小幅ながらも順調に上昇した。キャッシュ・フローの状況にも特段の懸念材料が見当たらないことなどを勘案すれば、財務の健全性が維持されていると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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提供:フィスコ