日本アジア投資---24年3月期は減収なるも管理運営報酬等が増加
日本アジア投資<8518>は15日、2024年3月期連結業績を発表した。営業収益は前期比36.9%減の24.44億円、営業損失は11.50億円(前期は0.11億円の利益)、経常損失は13.02億円(同1.26億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は17.00億円(同2.95億円の損失)となった。
管理運営報酬等は、1.23億円(前期比8.5%増)となった。運営中のファンドからの管理報酬の他、事務受託報酬が増加した。
営業投資有価証券売却高は、12.44億円(同39.9%減)となった。当連結会計年度には、プライベートエクイティ投資で投資金額の比較的多額な株式の売却が無かった。また売却高から売却原価を差し引いた実現キャピタルゲインも、前連結会計年度から減少して6.22億円(同17.5%減)となった。営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計は、7.77億円(同145.5%増)となった。中華圏で、ファンドの清算手続きを進めるために、回収見込み額が低下した残存銘柄に対して営業投資有価証券評価損や投資損失引当金繰入額を計上した。以上の結果、実現キャピタルゲインから営業投資有価証券評価損及び投資損失引当金繰入額の合計を控除した投資損益は、1.55億円の損失(前期は4.37億円の利益)となった。
組合持分利益・インカムゲイン等の合計額は、10.23億円(同38.7%減)となった。営業受取配当金と他社が運営するプロジェクトの持分利益が減少した。前連結会計年度は4件のプロジェクトの売却益が計上されたが、当連結会計年度は売却が無かった。
組合持分損失等の合計額は、8.63億円(同7.0%増)となった。野菜の製造原価は減少したが、新規稼働したプロジェクトや事業規模が拡大したプロジェクトの原価が増加した。
業績予想については、同社グループが展開するプライベートエクイティ投資はその事業特性上株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、加えて昨今の変動の激しい環境下においては合理的な業績予想が困難なため、業績予想が行われていない。しかしながら業績予想に代えて、ある一定の前提を元に策定した「従来連結基準による見込値」を、数値の合理性は低いものの、参考情報として開示している。
従来連結基準による2024年3月期の業績は、営業収益は前期比68.0%減の9.64億円、営業損失は15.22億円(前期は1.85億円の損失)、経常損失は15.69億円(同2.24億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は15.74億円(同2.69億円の損失)となった。これに対し2025年3月期の従来連結基準業績予想については、営業収益が前期比65.9~174.7%増の16.00~26.50億円、営業利益が1.50~8.50億円、経常利益が3.00~10.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.50~9.50億円を見込んでいる。
《AS》
提供:フィスコ