バリューC Research Memo(9):改正空き家対策特別措置法などを考慮すると保守的な予想
■業績動向
3. 2025年2月期の業績見通し
バリュークリエーション<9238>は2025年2月期業績見通しに関して、売上高3,238百万円(前期比9.8%増)、営業利益179百万円(同3.9%増)、経常利益181百万円(同8.8%増)、当期純利益119百万円(同4.3%増)を見込んでいる。
マーケティングDX事業では、引き続き運用型広告を中心とするプロモーション手法により、広告効果向上のための課題抽出、広告の運用までの提案を一貫して実施するとともに、レガシー顧客への伴走型支援、LTV向上支援を強化していくことで、高い継続率と新規顧客の獲得を見込んでいる。また、人材強化などにより特に顧客社数とトップラインの成長を目指す。不動産DX事業では、買収したメディアとのシナジーを発揮して未接触の顧客や新たな解体業者を開拓するとともに、業務提携先との連携により解体後のキャッシュポイントを多様化していく方針である。これにより、同社はマーケティングDX事業での持続的成長、不動産DX事業での飛躍を期している。しかし、上場による知名度や信頼性の向上、改正空き家対策特別措置法の効果、足元の好スタートなどを考慮すると、上場後初の業績予想とはいえやや保守的な予想と言うことができよう。
4. 中期成長イメージ
同社は、マーケティングDX事業の持続的成長をベースに、「解体の窓口」の強化を柱とした不動産DX事業の拡大を目指している。その後、2事業のノウハウを活用して、連続的に事業を創出していくことを狙っている。数値目標は設定していないが、レガシー業界でのDXニーズの広がりを考えると、マーケティングDX事業は中期的に安定した持続的成長を狙えると考える。また、空き家問題から解体ニーズが広がるだけでなく、周辺事業への拡張も期待できる「解体の窓口」は、上場や改正空き家対策特別措置法をきっかけに、未知数であるがゆえになおさら大きく伸びる可能性を秘めていると考える。2事業ともに社会性の高い事業であることから、中期的に2ケタを超える高成長を期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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提供:フィスコ