リソルホールディングス---24年3月期は2ケタ増収・大幅増益、主力のホテル運営事業部門が黒字転換
リソルホールディングス<5261>は9日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比16.6%増の257.17億円、営業利益が同554.8%増の21.22億円、経常利益が同936.4%増の19.47億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同95.3%増の14.11億円となった。
ホテル運営事業部門の売上高は前期比64.2%増の123.49億円、経常利益は12.35億円(前期は11.52億円の損失)となった。ホテル運営事業では、旺盛なインバウンド需要について、マーケットに合わせたプロモーション施策を各ホテルで積極的に実施したことで客室単価・稼働率が順調に推移した。また、2023年4月の「ホテルリソルステイ秋葉原」の運営開始やコロナ禍で運営を休止していた「リソルポシュテル東京浅草」の運営再開もあり、インバウンド利用が大幅に伸び、業績は好調に推移した。新規事業の“リソルステイ事業”では、施設数が70施設に拡大した。新たな別荘需要創出を目指し、利用ニーズに応じて選べる3つの滞在パターン(ウイークリー・マンスリー・デイリー)を推進した結果、中長期利用やインバウンド利用が増加し、宿泊数は順調に推移した。
ゴルフ運営事業部門の売上高は前期比32.7%増の80.84億円、経常利益は同56.1%増の10.70億円となった。コースコンディションの上質化、接客サービス向上、施設の更新、口コミ評価の向上など、他社との差別化を図る施策を強化したことで客単価の向上につながった。また、前年度末より新たに運営開始した4コースや2023年9月から運営を開始した「入間カントリー倶楽部」が順調に稼働し、さらに「関西カントリークラブ」、「三木よかわカントリークラブ」の会員権販売が好調となったことで、業績は順調に推移した。
リソルの森(CCRC)事業部門の売上高は前期比4.8%増の36.58億円、経常利益は同31.0%増の2.43億円となった。グループのランドマーク施設である体験型リゾート「Sport & Do Resortリソルの森」の運営とエリア内の不動産販売の両輪で事業を展開した。
福利厚生事業部門の売上高は前期比3.3%増の9.03億円、経常利益は同1,423.5%増の0.45億円となった。福利厚生制度の見直し提案と時流に即した商品造成に注力した。また、会員の利便性向上策として2024年1月には国内最大手のJTBが提供する宿泊サイトと連携したことで提携宿泊施設が飛躍的に増加した。
再生エネルギー事業部門の売上高は前期比22.7%減の0.97億円、経常利益は同96.5%減の0.01億円となった。売電事業は、リソルの森の施設内において1.5MWの太陽光設備を運営し、年間約140万KWの売電を行った。また、太陽光設備用地の賃貸事業、施設管理受託事業においては、福島県石川町のメガソーラー設備用地の賃貸事業と同施設を含めた2か所のメガソーラー施設の管理受託業務を推進した。
投資再生事業部門の売上高は前期比84.2%減の6.24億円、経常利益は同96.8%減の0.40億円となった。旧ゴルフ場を用途変更し、販売用不動産としていた太陽光発電用地を売却した。また、新規に1つのゴルフ場を取得し、運営施設のバリューアップを図る。
2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比5.0%増の270.00億円、営業利益が同3.6%増の22.00億円、経常利益が同2.7%増の20.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.2%増の15.00億円を見込んでいる。また2025年3月期末の配当は90.00円を予想しており、増配予想となっている。
《SI》
提供:フィスコ