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2929 ファーマフーズ

東証P
963円
前日比
-2
-0.21%
PTS
956円
09:30 11/01
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.9 2.33 2.60 3.07
時価総額 280億円
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ファーマF Research Memo(8):BtoB事業は順調に拡大、BtoC事業は減収だが黒字転換


■ファーマフーズ<2929>の業績動向

2. セグメント別の動向
(1) BtoB事業
BtoB事業は、売上高が前年同期比2.5%増の4,171百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が同6.1%増の743百万円だった。明治薬品の一部の製品出荷が令和6年能登半島地震の影響を受けたものの、主力の「ファーマギャバ(R)」を中心に順調に拡大して増収増益だった。アイテム別の売上高は機能性素材が同16.0%増の946百万円、機能性製品が同51.8%減の372百万円、明治薬品のCMOが同11.2%増の2,220百万円、CHCが同30.5%増の632百万円だった。機能性素材では「ファーマギャバ(R)」の販売が国内外で拡大した。機能性製品では「明晰ラボ」や「睡眠ラボ」などNB新製品の営業活動を強化している。CMOは後発医薬品メーカーの品質問題や製造上の不備による影響で代替需要が高まるなか、受注の安定と利益率の向上が進展した。CHCはドラッグストア向けに新たな明治薬品ブランド製品の販売を強化している。

(2) BtoC事業
BtoC事業は、売上高が前年同期比11.5%減の27,353百万円、セグメント利益が1,732百万円(前年同期は857百万円の損失)だった。カテゴリー別売上高は医薬品・医薬部外品が同15.6%増の18,918百万円、サプリメントが同44.4%減の4,178百万円、化粧品が同40.2%減の3,972百万円だった。売上面では主力の「ニューモ(R)育毛剤」や「DRcula」シリーズが高水準に推移したが、生産委託先の稼働率低下や原料メーカーの出荷制限による製造遅延が発生した影響で「ニューZ」や「防風通聖散」の本格的なプロモーションを後ろ倒しにしたことに加え、収益性指標を重視してサプリメントと化粧品において広告宣伝費を抑制したため、全体として計画を下回り減収となった。利益面は広告宣伝費が大幅に減少したため黒字転換した。グループ全体の定期顧客件数は同14.3%減少して900,914件となった。広告宣伝費の減少に伴って定期顧客件数が減少したが、相対的に高い水準を維持している。また法令改正への対応、広告品質の改善及びコールセンターでの応対品質向上に取り組んだ結果、2024年1月の国民生活センターへの同社グループに関する相談件数は前年同月比87.5%減少した。

(3) バイオメディカル事業
バイオメディカル事業は、売上高が前年同期比15.2%減の117百万円、セグメント利益が224百万円の損失(前年同期は145百万円の損失)だった。自己免疫疾患を中心とする研究開発段階のため営業損失だが、売上面はプロテオーム解析受託事業における微量タンパク質解析「Olink Target」サービス及び「Olink Flex」サービスが収益獲得に貢献している。なお自己免疫疾患の抗体創薬は臨床試験(フェーズ1)開始に向けて順調に進展している。


財務の健全性に懸念材料はない
3. 財務の状況
財務面で見ると、2024年7月期第2四半期末の資産合計は前期末比787百万円増加して37,020百万円となった。主に現金及び預金が694百万円、投資有価証券が212百万円それぞれ増加した。負債合計は同1,215百万円増加し27,817百万円となった。主に未払金が792百万円、未払法人税等が821百万円それぞれ増加した。純資産合計は同428百万円減少し9,202百万円となった。利益剰余金が同408百万円増加(親会社株主に帰属する四半期純利益の計上で768百万円増加、配当金の支払で346百万円減少)したが、自己株式の取得及び処分で同851百万円減少した。この結果、自己資本比率は同1.7ポイント低下し24.9%となった。中長期的には有利子負債の削減、自己資本比率の改善が望まれるが、現状は現金及び預金が高水準であり、有利子負債が特に利益圧迫要因となっていないことなどを勘案すれば、財務の健全性に懸念材料はないと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SO》

 提供:フィスコ

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