日本リビング保証 Research Memo(9):上場以来連続の増収・増益達成、初の営業利益10億円見通し
■業績動向
3. 2024年6月期業績の見通し
日本リビング保証<7320>の2024年6月期連結業績の見通しについては、利益率の高いサービスの伸長とデジタルシフトをはじめとした業務効率化の取り組みが、業績に寄与することが想定されるため、業績予想を上方修正(2023年11月10日公表)している。2024年6月期は売上高が4,930百万円(前期比25.8%増)、営業利益が1,000百万円(同34.8%増)、経常利益が1,220百万円(同19.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が896百万円(同19.3%増)といずれも過去最高を見込んでいる。HomeworthTech事業における建物保証や、ExtendTech事業における再生可能エネルギー領域の再エネ設備保証サービスにおいて堅調な新規契約獲得が見込まれている。
「HomeworthTech事業」は、既存主力サービスである「住設あんしんサポート」、「建物20年保証バックアップサービス」に加え、新商品(資産価値保証、地震保証)を続々と投入し、新たな市場・顧客を開拓している。今後も順調に成長拡大するものと思われる。2024年6月期は売上高2,936百万円(前期比30.1%増)を見込んでいる。
「ExtendTech事業」においては、再生可能エネルギー領域、特に太陽光発電と蓄電システム関連(電力の自家消費)の保証需要が急増している。また、教育ICT領域では、引き続きオペレーション業務の受託拡大が期待される。2024年6月期は売上高1,975百万円(前期比21.6%増)を見込んでいる。
短期的な保証マーケット拡大と長期的事業成長に向けて、法人営業やデジタルビジネス企画開発の人材採用・育成を強化している。特に、デジタル戦略推進本部を新設したことで、目標を上回る企画開発人材を獲得できたようである。また、採用チームの人材を増強し、各種媒体と緻密なコミュニケーションを図ったことが、優秀な人材の応募につながっている。同社では、やる気と熱量のある若手人材を採用し、実務経験を積ませ、早期戦力化を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
《SI》
提供:フィスコ