ヨコレイ Research Memo(10):「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」で持続可能な社会の実現に貢献
■持続可能な社会の実現に向けて
横浜冷凍<2874>は、事業活動を通じて積極的に持続可能な社会の実現に貢献している。「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」を策定し、持続可能な社会の実現にさらに貢献度を増していく方針である。
同ビジョンは「ヨコレイ事業ビジョン2030」とともに同社の長期的ビジョンを定めるものである。「明るい食の未来へ~ヨコレイは食の安定供給により、持続可能な社会の実現に貢献します~」というビジョンの下、同社が取り組むべきマテリアリティとそれぞれの定量的な目標を定めている。マテリアリティとして「地球環境との共生」「働きがいのある職場づくり」「より高い品質・サービスの提供」「地域社会とともに発展」「経営基盤の強化・健全性の確保」という5つを特定している。「地球環境との共生」においては、再生可能エネルギーの使用拡大や自然冷媒の導入促進などによって、2030年9月期に収容能力当たりの温室効果ガス排出量を2015年比で40%削減することを目指している。自然冷媒の導入率に関しては、85%以上を目指す。「働きがいのある職場づくり」に関しては、2030年9月期までに働きがいを実感している従業員の割合を80%以上に高めることを目指す。また、女性管理職の人数を2020年度に比べて2倍以上にする計画だ。「地球環境との共生」に関しては、既述のとおり各指標が前進した。「働きがいがある職場づくり」に関しては、働きがいを実感している従業員の割合が65.1%(2023年7月に実施したアンケートによる)となっている。また、総合職の女性比率は7.1%(2023年10月時点)となっている。
持続可能な社会の実現に向けたこうした取り組みは外部からも評価されている。実際、2023年7月には、ESG対応に優れた日本企業のパフォーマンスを測定するために設計された指数である「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に選定されたほか、各セクターにおいて相対的に環境、社会、ガバナンス(ESG)の対応に優れた企業で構成される「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」構成銘柄にも引き続き選定されている。ウクライナ情勢によって一時的に石炭回帰などの動きが見られるものの、長期的な視点で見れば持続可能な社会への移行という潮流に変化はないと弊社は推察する。そういった時代のなかでESG関連の投資資金が流入することも期待される状況である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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提供:フィスコ