高千穂交易---3Qは2ケタ増収増益、デバイスセグメントにおけるエレクトロニクス事業が好調
高千穂交易<2676>は6日、2024年3月期第3四半期(23年4月-12月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.0%増の189.60億円、営業利益は同5.4%増の9.80億円、経常利益は同8.0%増の12.67億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同24.1%増の10.21億円となった。
クラウドサービス&サポートセグメントの売上高は前年同期比9.1%増の17.93億円、営業利益は同2.5%減の3.36億円となった。入退室管理システムの保守収入やMSPサービス(クラウド製品の保守運用・稼働監視をサブスクリプション型で行う同社独自のサービス)の契約数、及びクラウドサービスの種類拡充により売上高は順調に推移した一方で、メーリングシステム保守部品が、円安による仕入れコスト増加と在庫評価損計上により営業利益を押し下げた。
システムセグメントの売上高は同1.0%増の68.81億円、営業損失は2.44億円(タイの防火システムの追加工事が発生した影響で前年同期比2.04億円減)となった。リテールソリューション商品類は、家電向け商品監視システムが投資時期の先送りにより減少したものの、アパレル向けにRFIDを応用した商品管理ソリューションやセキュリティシステムが増加したことに加え、ドラッグストア向け商品監視システム等が好調に推移し、売上高は同0.1%増の23.85億円となった。ビジネスソリューション商品類は、外資オフィス・データセンター向け入退室管理システム等が堅調に推移したことに加え、機器調達が遅れていたメーリングシステムの納品が完了し、売上高は同4.3%増の23.31億円となった。グローバル商品類は、タイのアパレル店舗向けのセキュリティシステムが好調に推移したものの、発電所建設計画遅延により防火システムが減収となり、売上高は同1.4%減の21.64億円となった。
デバイスセグメントの売上高は同21.4%増の102.85億円、営業利益は同42.0%増の8.88億円となった。エレクトロニクス商品類では、前期末の受注残の取り込みが進み、産業機器向け等の電子部品の販売が好調に推移した。加えて、2021年に代理店契約を締結したNTCJ(ヌヴォトンテクノロジージャパン)社製品の販売が好調に推移したことや、民生機器やアミューズメント向けに新規採用が増加し、売上高は同33.4%増の69.11億円となった。メカトロニクス商品類では、新紙幣改刷による銀行端末向け機構部品の販売や新商材「スパイラルシャフト」等の直動製品がスマート遊技機に採用されたことによりアミューズメント向けの販売が好調に推移し、売上高は同2.4%増の33.74億円となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比6.2%増の248.00億円、営業利益は同17.7%増の16.20億円、経常利益は同0.7%増の16.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同3.6%増の12.49億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ