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ダウ平均は横ばい IT大手決算やFOMCの結果待ちの雰囲気も=米国株序盤

NY株式30日(NY時間11:31)(日本時間01:31)
ダウ平均   38358.50(+25.05 +0.07%)
ナスダック   15571.55(-56.49 -0.37%)
CME日経平均先物 36025(大証終比:+25 +0.07%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばい。本日はIT・ハイテク株に利益確定売りが入っており、ナスダックは軟調に推移している一方、ダウ平均も下げて始まったものの、前日付近まで戻す展開。取引開始後に発表になった米経済指標が強い内容となったことで、FRBの利下げ期待が後退している。3月利下げ期待は38%まで確率を低下させている状況。

 きょうの引け後にIT大手の決算が控えているほか、本日からFOMCが始まり明日の午後に結果が発表される。それらの結果待ちの雰囲気も強い。今年の米株式市場は年初から楽観的な雰囲気が広がり、株価指数も最高値圏にある。高値警戒感も指摘され続けている中で、これらの重要イベントを乗り切れるか市場は注目している。

 FOMCについては見方は変わっていない。今回は据え置きが確実視され、パウエルFRB議長の会見を市場は注目している。3月利下げ開始期待は年初からは後退しているものの、5月の早期利下げ期待は根強い。ただ、パウエル議長は時期尚早の利下げには慎重なスタンスを示すと見られている。

 一方、本日の引け後にマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>、AMD<AMD>が決算を発表。特にマイクロソフトはAI展開の前進で、ポジティブな決算を発表し続けている。市場の期待にやや過熱感が見られるものの、今回も市場の期待に沿った内容となるか注目される。

 一部からは「今回の決算シーズンは必ずしも一貫したメッセージがあるわけではなく、すべての船を持ち上げるような潮流までは見られていない。われわれは今回の決算シーズンにおいて、明確な勝者と敗者を目の当たりにしている」との声も出ている

 取引開始前に発表になった決算ではGM<GM>がポジティブな反応を見せている。10-12月期(第4四半期)は売上高が予想を大きく上回ったほか、1株利益も予想を上回った。ガイダンスも予想を上回る見通しを示している。米経済のソフトランディングへの楽観的な見方もあり、自動車需要は引き続き堅調に推移するとも予想していた。

 一方、貨物輸送のUPS<UPS>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。貨物の取扱高および単価も予想を下回っている。ガイダンスも公表し、通期の売上高は予想を下回る見通しを示した。「労働協約のコストのほぼ半分が初年度に発生するため、上半期は同社の利益にとって厳しいものになる」と述べていた。

 家電メーカーのワールプール<WHR>が決算を受け下落。通期のガイダンスで、予想を下回る1株利益と売上高の見通しを示したことが嫌気されている模様。米消費者の購買力低下への懸念が再燃。一部の買い物客は家電や電子機器、家具といった高額商品を買い控えていることが示された。

 鉄鋼のニューコア<NUE>が決算を受け上昇。同社は声明で「第1四半期の売上高は第4四半期に比べて増収を予想。特に薄板工場での平均販売価格上昇と数量増加により、製鉄所事業の利益拡大を見込んでいる」と述べた。

GM<GM> 37.73(+2.34 +6.60%)
UPS<UPS> 145.36(-12.66 -8.01%)
ニューコア<NUE> 184.85(+8.21 +4.65%)
ワールプール<WHR> 110.29(-7.50 -6.37%)

アップル<AAPL> 188.90(-2.83 -1.47%)
マイクロソフト<MSFT> 410.07(+0.35 +0.09%)
アマゾン<AMZN> 160.44(-0.83 -0.51%)
アルファベットC<GOOG> 153.98(-0.87 -0.56%)
テスラ<TSLA> 193.55(+2.62 +1.37%)
メタ・プラットフォームズ<META> 403.38(+2.36 +0.59%)
AMD<AMD> 177.33(-0.50 -0.28%)
エヌビディア<NVDA> 632.05(+7.40 +1.18%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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