利益成長【青天井】銘柄リスト〔9-11月期〕20社選出 <成長株特集>
小売業を中心とする23年9-11月期(3ヵ月決算)の決算発表が一巡した。本特集では、9-11月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、本決算月にかかわらず、23年9-11月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している20社を選び出し、9-11月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、プログリット <9560> [東証G]。23年9-11月期(第1四半期)は英語学習ニーズの高まりを背景に主力の英語コーチングサービス、サブスクリプション型英語学習サービスがともに急成長し、経常利益は3.2億円と過去最高益を2.1倍も上回って着地。第1四半期実績だけで、通期計画の6.1億円に対する進捗率は52.6%に達しており、業績上振れが期待される。
2位は靴と衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp」を運営するジェイドグループ <3558> [東証G]が入った。9-11月期(第3四半期)はD2Cによるインターネット通販需要の一巡などで自社モールの取扱高が苦戦する一方、22年10月から新たに加わったリーボック事業の業績上積みが寄与し、売上高36.5億円(前年同期比29.8%増)、経常利益7.7億円(同2.1倍)といずれも過去最高を塗り替えた。
3位の岡山製紙 <3892> [東証S]は物価上昇による消費抑制の影響で段ボール原紙を中心とした板紙の需要が減退し販売数量は減少したものの、前期に実施した値上げ効果などで吸収し、9-11月期(第2四半期)は2四半期連続で過去最高益を達成した。業績好調に伴い、24年5月期の経常利益を従来予想の8億円→15.8億円に大幅上方修正し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。これを受けて株価は急騰し、12月29日に1473円と20年2月につけた上場来高値1200円を大幅に更新した。
選出リスト上位には好決算を追い風に上場来高値を更新する銘柄が目立つ。4位にリスト入りしたUSEN-NEXT HOLDINGS <9418> [東証P]は9-11月期(第1四半期)に4四半期連続の最高益更新を果たした。業務用システム事業で7月の新紙幣発行に向けた自動精算機の入れ替え特需が発生したほか、通信事業では法人向けICTサービスや回線取次が伸びた。また、動画配信サービス「Paravi」との統合効果などでコンテンツ配信事業の課金ユーザー数が増加したことも利益拡大につながった。上場来高値圏で推移していた株価は一段高に買われ、16日に4615円まで上値を伸ばした。
続く5位に入ったのはクラウドの導入支援やセキュリティ構築・運用などのITインフラストラクチャサービスを展開するボードルア <4413> [東証G]。9-11月期(第3四半期)はIT・DX関連のニーズが高まる中、エンタープライズ顧客が増加したほか、先端技術分野の売り上げが大きく伸び、経常利益は4.7億円(前年同期比34.2%増)と2四半期連続で最高益を更新した。株価は17日に株式分割を考慮で実質最高値となる3815円をつけている。
7位にリストアップされたファーストリテイリング <9983> [東証P]の9-11月期(第1四半期)税引き前利益は前年同期比28.1%増の1624億円と6四半期ぶりに過去最高益を更新した。海外ユニクロ事業で主力の中国部門が回復したほか、北米や欧州なども大幅な増収増益を達成した。国内事業では気温が低下した11月に冬物防寒衣料などの販売が好調だったうえ、発注コントロールの強化で採算も改善した。市場予想を上回る決算が評価され、株価は青空圏を舞う展開となっている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 9-11月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<9560> プログリット 106 321 156 24.0 610 492 32.7
<3558> ジェイドG 43.5 779 543 20.9 1750 1448 14.2
<3892> 岡山製紙 31.3 596 454 12.2 1580 1408 5.5
<9418> USENHD 27.9 7321 5722 14.3 23300 20386 21.4
<4413> ボードルア 23.5 479 388 22.5 1265 1033 51.9
<9264> ポエック 21.0 167 138 43.2 600 419 22.3
<9983> ファストリ 18.9 162471 136689 9.6 480000 437918 38.4 *
<7888> 三光合成 18.4 1708 1442 3.8 3600 3468 8.6
<6905> コーセル 16.0 2630 2268 6.7 7301 6841 9.3
<7453> 良品計画 5.5 14288 13537 0.03 46000 45985 19.1
<3382> セブン&アイ 5.4 161372 153159 3.0 490000 475887 21.6
<7818> トランザク 5.2 1518 1443 11.3 5329 4786 18.3
<9793> ダイセキ 4.6 4226 4040 14.3 15000 13118 23.3
<2742> ハローズ 3.7 2718 2620 0.1 9150 9141 13.9
<7730> マニー 3.7 2349 2266 3.2 8250 7995 35.8
<3967> エルテス 3.6 115 111 43.7 250 174 34.0
<3543> コメダ 2.9 2311 2246 8.1 8650 8001 22.0 *
<2678> アスクル 1.1 4377 4328 12.1 16200 14448 19.5
<9558> ジャパニアス 0.9 230 228 25.0 1091 873 17.0
<6432> 竹内製作所 0.4 8726 8689 55.3 33200 21379 9.0
※ 2022年10月以降に上場した企業、今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、本決算月にかかわらず、23年9-11月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している20社を選び出し、9-11月期経常利益の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、プログリット <9560> [東証G]。23年9-11月期(第1四半期)は英語学習ニーズの高まりを背景に主力の英語コーチングサービス、サブスクリプション型英語学習サービスがともに急成長し、経常利益は3.2億円と過去最高益を2.1倍も上回って着地。第1四半期実績だけで、通期計画の6.1億円に対する進捗率は52.6%に達しており、業績上振れが期待される。
2位は靴と衣料品の通販サイト「LOCONDO.jp」を運営するジェイドグループ <3558> [東証G]が入った。9-11月期(第3四半期)はD2Cによるインターネット通販需要の一巡などで自社モールの取扱高が苦戦する一方、22年10月から新たに加わったリーボック事業の業績上積みが寄与し、売上高36.5億円(前年同期比29.8%増)、経常利益7.7億円(同2.1倍)といずれも過去最高を塗り替えた。
3位の岡山製紙 <3892> [東証S]は物価上昇による消費抑制の影響で段ボール原紙を中心とした板紙の需要が減退し販売数量は減少したものの、前期に実施した値上げ効果などで吸収し、9-11月期(第2四半期)は2四半期連続で過去最高益を達成した。業績好調に伴い、24年5月期の経常利益を従来予想の8億円→15.8億円に大幅上方修正し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。これを受けて株価は急騰し、12月29日に1473円と20年2月につけた上場来高値1200円を大幅に更新した。
選出リスト上位には好決算を追い風に上場来高値を更新する銘柄が目立つ。4位にリスト入りしたUSEN-NEXT HOLDINGS <9418> [東証P]は9-11月期(第1四半期)に4四半期連続の最高益更新を果たした。業務用システム事業で7月の新紙幣発行に向けた自動精算機の入れ替え特需が発生したほか、通信事業では法人向けICTサービスや回線取次が伸びた。また、動画配信サービス「Paravi」との統合効果などでコンテンツ配信事業の課金ユーザー数が増加したことも利益拡大につながった。上場来高値圏で推移していた株価は一段高に買われ、16日に4615円まで上値を伸ばした。
続く5位に入ったのはクラウドの導入支援やセキュリティ構築・運用などのITインフラストラクチャサービスを展開するボードルア <4413> [東証G]。9-11月期(第3四半期)はIT・DX関連のニーズが高まる中、エンタープライズ顧客が増加したほか、先端技術分野の売り上げが大きく伸び、経常利益は4.7億円(前年同期比34.2%増)と2四半期連続で最高益を更新した。株価は17日に株式分割を考慮で実質最高値となる3815円をつけている。
7位にリストアップされたファーストリテイリング <9983> [東証P]の9-11月期(第1四半期)税引き前利益は前年同期比28.1%増の1624億円と6四半期ぶりに過去最高益を更新した。海外ユニクロ事業で主力の中国部門が回復したほか、北米や欧州なども大幅な増収増益を達成した。国内事業では気温が低下した11月に冬物防寒衣料などの販売が好調だったうえ、発注コントロールの強化で採算も改善した。市場予想を上回る決算が評価され、株価は青空圏を舞う展開となっている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 9-11月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<9560> プログリット 106 321 156 24.0 610 492 32.7
<3558> ジェイドG 43.5 779 543 20.9 1750 1448 14.2
<3892> 岡山製紙 31.3 596 454 12.2 1580 1408 5.5
<9418> USENHD 27.9 7321 5722 14.3 23300 20386 21.4
<4413> ボードルア 23.5 479 388 22.5 1265 1033 51.9
<9264> ポエック 21.0 167 138 43.2 600 419 22.3
<9983> ファストリ 18.9 162471 136689 9.6 480000 437918 38.4 *
<7888> 三光合成 18.4 1708 1442 3.8 3600 3468 8.6
<6905> コーセル 16.0 2630 2268 6.7 7301 6841 9.3
<7453> 良品計画 5.5 14288 13537 0.03 46000 45985 19.1
<3382> セブン&アイ 5.4 161372 153159 3.0 490000 475887 21.6
<7818> トランザク 5.2 1518 1443 11.3 5329 4786 18.3
<9793> ダイセキ 4.6 4226 4040 14.3 15000 13118 23.3
<2742> ハローズ 3.7 2718 2620 0.1 9150 9141 13.9
<7730> マニー 3.7 2349 2266 3.2 8250 7995 35.8
<3967> エルテス 3.6 115 111 43.7 250 174 34.0
<3543> コメダ 2.9 2311 2246 8.1 8650 8001 22.0 *
<2678> アスクル 1.1 4377 4328 12.1 16200 14448 19.5
<9558> ジャパニアス 0.9 230 228 25.0 1091 873 17.0
<6432> 竹内製作所 0.4 8726 8689 55.3 33200 21379 9.0
※ 2022年10月以降に上場した企業、今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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