バルテスHD Research Memo(2):ソフトウェアテストの専門企業。独自の社員教育に強み
■会社概要
バルテス・ホールディングス<4442>は、現 代表取締役会長兼社長である田中真史氏によって2004年に設立された。同氏は、それまでは一般的なソフトウェアハウスを経営していたが、当時は多くのソフトウェアハウスやITベンダーがソフトウェアテストを内部で行っていた。そのため、どうしてもテストの評価が甘くなりがちで、その結果として成果物であるソフトウェアの品質が低く、コスト高にもなっていた。同氏はこのような点に懸念・疑念を持ち、「世に出るソフトウェアの品質をより向上させていきたい」という想いから、ソフトウェアテストを専門に行うことを目的に同社を設立した。社名である「バルテス(VALTES)」は、「Value Created through Testing (テストによる価値創造)」の造語に由来する。
その後も同社はソフトウェアテストの専門ハウスとしての道を歩み、多くのソフトウェアテスト案件に携わると同時に、社内のエンジニア教育にも力を入れ、独自の教育メソッドを確立している。現在はソフトウェアテスト専門会社として多様なユーザーやITベンダーから数多くのテストの依頼を受けている。ソフトウェアテストの多くは未だにソフトウェアベンダー等の内部で行われる場合が多いが、近年では外部企業によるソフトウェアテストへの認識が高まりつつある。このため、ソフトウェアテスト市場は発展途上にあり、同社の成長余力も大きいと言える。
株式については、2019年5月に東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場へ上場し、2022年4月に東証の市場区分再編に伴いグロース市場へ移行した。現在はプライム市場への移行を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《AS》
提供:フィスコ