巴川紙 Research Memo(10):2024年3月期は減益予想も15円配当を継続予定、優先株は全部償還
■株主還元策
巴川製紙所<3878>は、中期的視点に立って着実に株主価値を向上し、株主に対する適正な利益還元を経営の最重要課題として位置付けている。安定配当を継続する方針としつつ、連結及び単体業績水準と、内部留保の確保や財務体質の強化等を総合的に勘案して、機動的に決定する方針だ。
2022年3月期は収益の改善もあり、A種優先株式を有する株主に対し、1株当たり50.13円の優先配当金実施に加え、普通株式を有する株主に対しても15.00円の復配を果たした。2023年3月期は親会社株主に帰属する当期純利益が減益となるも年間15.00円配当、A種優先株式株主へも50.00円配当の継続を実施した。さらに2024年3月期は減益予想ながら15.00円配当の継続を予定している。なお2023年9月11日に優先配当等の支払い負担を軽減し財務体質を健全化する目的で、A種優先株式を全額取得し消却を決議、9月29日に効力発生した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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提供:フィスコ