信用
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7359 東京通信グループ

東証G
277円
前日比
-1
-0.36%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
4.10
時価総額 27.9億円
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東京通信G Research Memo(2):世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットを目指す


■東京通信グループ<7359>の事業概要

1. 沿革
同社グループは、2015年5月、カジュアルゲームを代表とするスマートフォン向けアプリの開発・運用を行い、5,500タイトル以上(2023年6月時点)をリリースするなど確固とした実績を積み上げている。その後、複数の新規事業を開発・市場投入することにより、事業ポートフォリオの最適化と多角化というPDCAを迅速に回しながら、事業規模の拡大を実現してきた。そうしたなか、2020年12月には東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に上場を果たし、2022年4月に東証の市場再編に伴い東証グロース市場に移行した。東京から世界へ、「世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリット」を目指して、変化の早い環境に順応していくために、既存事業にこだわらず、ビジネスモデルの転換や競争力のある新規事業の創出・育成に挑戦する風土が同社の強みとなっている。

2. 事業内容
同社は「メディア事業」と「プラットフォーム事業」の2事業に加えて、報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」の合計3つの事業を展開している。「その他」には、投資事業やメタバース、人材サービスなどの新規事業が含まれる。

(1) メディア事業
メディア事業では、主にスマートフォン向けアプリメディアの企画・開発を行っている。アプリ内の一部スペースを広告枠とし、広告を出稿したい広告主へ提供することで、ユーザーの広告視聴やクリック数等を獲得し、広告収入を得ている。

具体的には、短時間で操作できる「カジュアルゲームアプリ」、シンプルな操作で言語の壁がない「ハイパーカジュアルゲーム」を中心に、これまで国内外に多数のスマートフォンアプリをリリースしてきた。また最近では、ポイ活の浸透という社会的潮流を受け、インセンティブゲームの開発・運用にも注力している。同事業の業績は足元で好調に推移しており、既存事業の拡大や新規事業開発に投資するためのキャッシュカウとなっている。

(2) プラットフォーム事業
プラットフォーム事業では、恋愛や、仕事、人生に関する悩みを抱えるユーザーと、経験豊かなアドバイザーをマッチングする電話相談サービス「カリス」や「SATORI」を運営している。そのほか、アーティストなどとの双方向のコミュニケーションを実現する推し活※×メッセージアプリ「B4ND」、電話占いから派生した「恋愛相談METHOD」など、新たな収益基盤として期待される新規事業を展開している。2023年9月には「B4ND」の正式版をリリースした。これに合わせて、オフィシャルファンクラブサービスの運営など、アイドル・タレント・アーティスト活動を包括的に支援するエンタメテック事業を新たに開始している。「B4ND」を中心に、関連領域へと事業ポートフォリオを拡大させていく方針だ。

※アイドルや俳優などの芸能人、アニメや漫画のキャラクターなどの中で、自分が特に好きな人や物を、グッズの購入やイベントへの参加、ファンレター等で応援する活動のこと。


(a) 電話占い「カリス」「SATORI」
電話占いは、相談を受ける側である占い鑑定師のマネジメントや教育にも注力し、全体的なコンテンツの質を高めることでユーザー獲得を行っている。2023年4月には、サイバーエージェント<4751>から「SATORI電話占い」の事業を譲受した。これにより、電話占い市場におけるシェアのさらなる拡大が見込まれる。また、電話占いからの派生サービスとして、2023年10月には恋愛相談サービス「恋愛相談METHOD」を新たに開始している。占いと恋愛相談は心理的に近い分野であり、恋愛に悩みを持つ人、誰かに恋愛相談したい人などにまで顧客層を広げる計画だ。電話占いサービスの業績も足元で好調であり、ゲームアプリと同じく既存事業の拡大や新規事業開発への投資原資としてキャッシュカウとなっている。

(b) 推し活×メッセージアプリ「B4ND」
「B4ND」は、アーティストなどとの双方向のコミュニケーションを実現するメッセージアプリであり、ファンレターのDX化などのニーズに対応したサービスである。1対1のクローズドなコミュニケーション環境で個々のファンの存在を“認知できる”価値を提供することにより、従来のファンクラブという垣根を越えて、ファンとアーティストをダイレクトにつなげるプラットフォームとなることを目指している。2023年8月には元乃木坂46の松村沙友理、9月には元HKT48の矢吹奈子が参画したほか、その他多数のアーティストが参画している。将来的には、アプリ内での課金に加えて、NFT(Non-Fungible Token=非代替性トークン)を活用したデジタルコンテンツの販売なども検討している。個々のファンの存在を“認知できる”という新しいファンコミュニケーションの価値を提供することでファンエンゲージメントを高めながら、それによって得られる収益を最大限、アーティストに還元することで、活動の継続化・永続化を支援していく。

(3) その他の事業
その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントで、メタバース事業、デジタルサイネージ事業、人材紹介事業、投資事業及び新規事業開発等を行っている。投資事業に関しては、2023年4月にBASE Partners Fund 1号投資事業有限責任組合を連結子会社化しており、同年10月には投資有価証券の一部を売却し、550百万円を営業外収益に計上した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《AS》

 提供:フィスコ

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