RIZAP-G Research Memo(9):2024年3月期は売上収益180,000百万円を予想
■業績動向
3. 2024年3月期の業績見通し
RIZAPグループ<2928>の2024年3月期の売上収益は180,000百万円(前期比12.1%増)、営業損失4,500百万円(前期は4,505百万円の損失)、税引前当期損失6,200百万円(前期は6,641百万円の損失)、親会社に帰属する当期損失9,000百万円(前期は12,733百万円の損失)と、増収とともに収益の改善を予想する。
売上収益に関しては、chocoZAP事業における新規出店及び会員基盤増加により、大幅な増収を見込む。直近の出店数は月間約80店舗のペースで増えており、仮に同じペースでの出店ができれば1,400店前後に到達する。会員数は店舗数の伸びに比例すると仮定すれば、110万人前後と試算できる。この会員数は通期売上収益に換算すれば約400億円に相当する。進行期は先行投資期間として、新規出店・集客・DX関連・追加サービス開発等の関連投資を継続していく。chocoZAPの事業モデルは、投資額が通常のトレーニングジムに比べて軽く、約4ヶ月で単月黒字化、約1年半で投資回収という優れたものである。そのため、中期経営計画では、2024年3月期のRIZAP関連事業(ボディメイク、chocoZAP、RIZAP GOLF等)の売上収益は前期比で倍増の38,000百万円、営業損失で2,200百万円(前期は3,600百万円の損失)と損益の改善を見込んでいる。
同社では、2024年3月期も引き続き既存事業の収益成長による持続的成長に向けた経営基盤の構築を目指す。具体的には、グループ横断的なコスト最適化や業務合理化による固定費の削減、不採算店舗の高収益業態への転換や統廃合などを進める。さらに、資産流動化施策の推進、周辺事業の売却、及びグループ全体の財務管理体制の強化等により、事業活動に必要な資金を確保するための施策を講じる計画である。
弊社では、chocoZAP事業の展開が計画を上回って推移しており、売上収益予想を上回る可能性もあると考えている。利益面では営業損失を見込むものの、期末に向けて黒字化する店舗の割合が増えるため、収益は改善に向かうと想定している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《SO》
提供:フィスコ