貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8015 豊田通商

東証P
2,654.0円
前日比
-20.0
-0.75%
PTS
2,654円
18:51 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.0 1.13 3.77 15.08
時価総額 28,190億円
比較される銘柄
トヨタ, 
住友商, 
三菱商

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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 連れ安株を待ち伏せ、回復初動で買い出動へ!


「連れ安株を待ち伏せ、回復初動で買い出動へ!」

●金融セクターは上昇基調を継続へ

 日銀の金融政策決定会合は好ましい内容で終わってくれた。一部の金融関係者たちが期待したのは、ゼロ金利の早期解除と長期金利の上限のさらなる拡大だっただろう。しかし、決まったのは、

・マイナス金利政策の継続
・上場投資信託(ETF)の買い入れ継続
・当面は大規模金融緩和を続ける

 以上の項目だ。上場企業の業績は好調なところが多いが、日本全国に視野を広げると、圧倒的多数の中小企業はまだ経営が順調というわけではないところが多い。この点に配慮した決定であり好ましいといえる。

 ただ、日銀が永遠に大規模金融緩和を続けることはない。すでに植田総裁は、ゼロ金利政策の解除の準備に入っていると見てよい。それをすぐに口にしないだけのことであり、24年に入ると頃合いを見て、脱ゼロ金利を匂わせる発言を繰り返すことになるだろう。そして、実施は春以降――いまはこんなシナリオを描いておけばよい。

 このシナリオを踏まえるなら、このところ急騰し、目先押し目を入れている銘柄も増加している銀行株、その他金融株なども、目先はさらなる反落もあろうが、少なくとも植田総裁がゼロ金利の解除を正式に表明するまでは上昇基調をキープすると見てよい。

 日本の金融政策がある程度先読みできるのに対し、まったく予測不可能なのが米国だ。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、今後の金融政策を経済指標次第と表明している。非常にフェアなように見えるものの、米国では多くの経済指標がある。それらが揃って一定の方向を示すことは滅多になく、はっきり言ってバラバラな方向性を示すことで、FRBは明確な方向性を打ち出せないでいる。

 それに米国ではあまりに著名な金融関係者たちが多く、それらが雑音とまでは言わないが、金融政策の決定を揺るがせていると私は見ている。これでは投資がしにくい。

●不安定な米国市場が生む“リズム”を逆手に取る

 しかし、「やりにくい」と言ってばかりもいられない。対策として私がお勧めしているのは、米国市場が下げ、それに連動して東京市場が下げたところで待ち伏せ、回復の兆しが見えたら出動する。これになる。

 なぜなら、米国市場が不安定なため、上昇も下落も長続きしない。そのため、下げても数日して反発し、また数日上昇して下げる。こんな動きになる傾向が強く、このリズムを利用すればよい。しかし、これだと日本株も米国市場同様、上昇は一時的に終わってしまうのではないか――こんな心配があるだろう。

 ところが、そうとは限らない。日本株の場合、高値から反落しても下げは小さく済み、そのまま上がり続けてしまう銘柄も多いのだ。そうなる可能性の高い銘柄を狙っていけばよい。

 そこで、具体的には、まずはリョービ <5851> [東証P]になる。ダイカストに強く、トヨタ自動車 <7203> [東証P]が「ギガキャスト」による部品一体成形を目指すと表明したことで株価は急伸したが、米国株安ですぐに失速してしまった。トヨタの方針が変わらない以上、リョービ株の反発確率は高い。

 同じくトヨタ自動車関連では、豊田通商 <8015> [東証P]がある。政府は電気自動車(EV)用バッテリー製造に不可欠なリチウムの確保に前向きであり、21日にはカナダとEV向け蓄電池のサプライチェーン(供給網)を共同でつくることで合意したほど。豊田通商は国内でリチウムに強い企業だけに、株価は大手商社株より強い動きをする可能性が高い。

 不動産業界に目を向けると、霞ヶ関キャピタル <3498> [東証G]がある。物流施設やアパートメントホテル事業を展開、ニーズの多い冷凍冷蔵倉庫に注力中なのも収益の安定化に寄与大と見てよい。株価は高値からなかなか下げないが注目だ。

 任天堂 <7974> [東証P]の創業家の資産運用会社であるYamauchi-No.10 Family Office(YFO、東京都港区)が経営の主導権を握った東洋建設 <1890> [東証P]も、米国株安で株価が下げたら狙いたい銘柄になる。YFOが何を目指しているのか、いま一つはっきりしないのだが、東洋建設は当面の配当方針を発表。25年度まで配当性向100%を約束したのは評価できるし、今後思いがけない経営方針を示すかもしれず、期待も含めて投資しておきたい銘柄の一つだ。

 最後にINFORICH <9338> [東証G]を。ただし、この銘柄は条件付きだ。週末株価が飛んだからで、その分リスクが高い。そのため、少し反落したところでの投資がお勧めだ。何を手掛けている会社なのか。私は仕事で時々都心に出るが、地下鉄の構内でよく見かけるスマホの充電器のレンタルサービスだ。

 「ほ~っ、こんなものが」とあれこれ眺めるだけにしていたのだが、3連休に横浜に出かけた時、利用している東急電鉄の改札口の近くにも設置されていた。あると便利に決まっている機器であり、恐らく駅だけでなく、大型商業施設などにも設置されているのだろうが(私はまだ見かけていない)、今後あちこちで見かけ、利用されると見てよく、株価はすでに高いものの、さらなる高値が見込める。

2023年9月22日 記

株探ニュース

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