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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7337 ひろぎんHD

東証P
1,148.5円
前日比
+9.5
+0.83%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.9 0.64 4.09 5.19
時価総額 3,546億円

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【杉村富生の短期相場観測】 ─狙い目はパチンコ、銀行、EV関連、新旧IPO銘柄


「狙い目はパチンコ、銀行、EV関連、新旧IPO銘柄」

●全般相場はジンクス通りの波乱局面に!

 まさに、ジンクス通りの展開である。古来、「秋相場は荒れる」というし、9月のNYダウのパフォーマンスは悪い。昨年9月のNYダウの騰落率はマイナス8.8%だった。内外の機関投資家の決算月ということがあろう。利益確定売り優勢の動きになる。それに、日経平均株価の騰落レシオなど株価指標には過熱感がみられる。

 まあ、年初以来、独歩高と形容されるように急騰してきただけに、当然の調整場面だろう。19~20日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では事前予想通りの「金利据え置き」だったが、19人の出席者のうち12人が「年内に0.25%の利上げ」、7人が「利上げ不要」だった。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は前者である。

 年末の金利水準は11月の利上げ後に5.50~5.75%となる。利下げのタイミングは議論の対象になっていない。年内の利上げ打ち止めの代わりに、高金利(中立金利2.5%の2倍強の水準)が継続する。21日のNY市場、NASDAQ市場の下げはこれ(高金利の長期化)を嫌気したものだろう。

 日本市場はここ数週間、事業法人、投信など国内勢中心の買いだったが、月末接近につれて買いエネルギーは細っている。それに、日経平均株価の予想PERは15.8倍(21日時点)と、世界平均(MSCI WORLDベース)の15.9倍に比べ遜色がない。そう、一頃の極端な割安感は薄れている。

 だからこそ、筆者はテーマ性を有する好業績銘柄にマトを、と主張している。すなわち、各論勝負である。具体的には「戦後最大規模の変革」を背景に、好業績が続くパチンコ・パチスロ関連セクター、日銀の金融政策転換を受けて利ザヤ拡大のメリットを享受する銀行業界、材料豊富な自動車関連分野、デフレ脱却→不動産株に注目できる。

●“実りの秋”には小物が活躍する!

 まず、パチンコ・パチスロ業界である。スマート(カード仕様)化の流れが加速している。ダイコク電機 <6430> [東証P]、ゲームカード・ジョイコホールディングス <6249> [東証S]はこの恩恵を満喫できる。ホール向けユニットシステムのダイコク電機の2024年3月期の1株利益は最終的に600~700円となろう。

 ゲームカード・ジョイコホールディングスは遊技機用プリペイドカードシステムの大手だ。特需を受けている。SBI証券がレーティングを「買い」とし、目標株価を「7770円」に設定しているようだ。時価との乖離は8割近くある。株価はもみ合っているだけに、仕込みのチャンスではないか。

 銀行株には「PBR1倍奪回作戦」の思惑がある。ひろぎんホールディングス <7337> [東証P]のPBRは0.59倍、八十二銀行 <8359> [東証P]のPBRは0.45倍だ。メガバンクの動きを地銀株は追うだろう。近年、収益力は銀行法の改正が追い風となってとみに高まっている。

 自動車関連業界には強烈な追い風が吹いている。円安もそうだが、アメリカ・ビッグスリーの労使紛争(全米自動車労組は4年間で40%の賃上げを要求し、ストライキ突入)、コロナ禍克服、サプライチェーンの混乱収束を反映した増産、テスラ<TSLA>追撃のEV(電気自動車)シフトである。

 ターゲットとしては今月末に1対3の株式分割が予定されており、権利取り狙いの動きが期待できる、PBR0.72倍のホンダ <7267> [東証P]、EV生産に不可欠のギガキャストのリョービ <5851> [東証P]、アーレスティ <5852> [東証P]、eアクスルのアイシン <7259> [東証P]、ニデック <6594> [東証P]などに妙味があろう。

 新旧IPO銘柄のABEJA <5574> [東証G]、インバウンドプラットフォーム <5587> [東証G]、スマサポ <9342> [東証G]、ライズ・コンサルティング・グループ <9168> [東証G]、揚羽 <9330> [東証G]の値動きが良好だ。“実りの秋”には小物が活躍する。

2023年9月22日 記

株探ニュース

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