バルテス---1Qは2ケタ増収、人材確保などの成長投資を実施、通期は過去最高業績を更新
バルテス <4442>は9日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比26.3%増の24.66億円、営業利益は同57.4%減の0.84億円、経常利益は同56.7%減の0.87億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同57.2%減の0.55億円となった。
ソフトウェアテストサービス事業の売上高は前年同期比22.6%増の21.74億円、セグメント利益は同36.8%減の1.26億円となった。金融機関向けを中心としたエンタープライズ系領域の売上高が堅調に推移した他、新規大型再構築案件の上流工程・PMO・QMOや、大型マイグレーション案件への参画も増加した。一方で将来の成長へ向けた投資であるエンジニアの人材採用積極化に伴う採用費、第1四半期では過去最高となる入社人数に対しての案件にアサインしない期間の研修費用(新卒・未経験者は2カ月間、経験者は1カ月間)が増加したことなどにより、減益となった。
Web/モバイルアプリ開発サービス事業の売上高は同62.6%増の2.83億円、セグメント損失は0.07億円(前年同期は0.16億円の利益)となった。アプリ開発やセキュリティ・脆弱性診断に係る売上高が増加した。加えてシンフォーを2023年4月より新規連結したことも売上高の拡大に貢献している。一方で損益面では、のれんの償却費の増加などにより損失となった。
オフショアサービス事業の売上高は同117.6%増の0.08億円、セグメント損失は0.08億円(同16千円のセグメント損失)となった。フィリピンでは新型コロナウイルス感染症対策としてのロックダウンによる影響はほぼ解消され、経済活動の正常化が進んでいる。その中で、現地日系企業からの引き合いが増加したものの、販売拡大に対する人材採用などの先行費用が発生した。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比23.4%増の111.78億円、営業利益が同26.7%増の12.28億円、経常利益が同25.5%増の12.33億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同28.0%増の8.33億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ