クオールホールディングス---1Q増収増益、保険薬局事業が順調に推移
クオールホールディングス<3034>は4日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比7.0%増の434.03億円、営業利益が同13.0%増の18.73億円、経常利益が同10.2%増の19.40億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同0.9%増の10.10億円となった。
保険薬局事業の売上高は前年同期比6.4%増の395.47億円、営業利益は同13.2%増の24.22億円となった。当第1四半期において、出店状況は、新規出店10店舗、事業譲受による取得2店舗の計12店舗増加した一方、閉店により2店舗減少した結果、全体で店舗数は902店舗となった。中核事業会社のクオールにおいて、サントリーウエルネスとの健康支援に関する協業を2023年4月より開始した。さらに、高齢者の難聴は認知症のリスクファクターとなることから、聞こえのサポートを通じて健康寿命の延伸に貢献するために、軟骨伝導集音器「cheero Otocarti(R)MATE(オトカルティメイト)」の販売を2023年6月より開始した。また、処方箋事前送信サービス等を提供している、LINEミニアプリ「クオールおくすり便」に、スマホ決済機能及びリアルタイムでの処方箋呼び出し状況確認機能を、新たに搭載した。業績については、薬価改定及び調剤報酬の改定に係る地域支援体制加算の経過措置終了等により、薬剤料単価及び技術料単価は低下したものの、前期に実施したM&Aや新規出店の寄与と、在宅・施設調剤の推進等により既存店の受付回数は増加した。
医療関連事業の売上高は同13.7%増の38.56億円、営業利益は同6.3%減の3.27億円となった。CSO事業においては、MR派遣需要の拡大により、派遣数が増加する一方、採用に係る費用は増加した。紹介派遣事業においては、各職種において紹介派遣の需要が順調に拡大するとともに、取引先数の増加や営業の業務分業化などの各種取組みにより、成約件数が増加している。また、医師・看護師の短期求人案件のマッチングプラットフォームを有するオンコールを、2023年4月にグループ化したことにより、M&Aに伴う費用が発生しているが、グループ化によるシナジーを活かして、更なる事業拡大につなげていくとしている。出版関連事業においては、既存顧客に向けて、がん領域やデジタル資材等の成長性の高い資材を提供するとともに、学会等の製薬企業以外の顧客との取引を拡大している。また、新規に立ち上げたコンベンション事業やコンプライアンスサービス事業等の高収益事業を拡大していくとしている。医薬品製造販売事業においては、自社製品の販売が順調に推移した。
2024年3月期通期については、売上高が前期比5.9%増の1,800.00億円、営業利益が同5.3%増の100.00億円、経常利益が同6.0%増の107.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.6%増の62.00億円とする5月16日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。
《SO》
提供:フィスコ