メディネット---3Qも増収、細胞加工業の売上高が順調に推移
メディネット<2370>は31日、2023年9月期第3四半期(22年10月-23年6月)決算を発表した。売上高が前年同期比4.7%増の4.91億円、営業損失が10.46億円(前年同期は9.88億円の損失)、経常損失が10.43億円(同9.84億円の損失)、四半期純損失が10.45億円(同9.88億円の損失)となった。
同社は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」による法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに収益構造の改善に注力している。同社を取り巻く事業環境は依然として厳しい状況が続いているが、昨年の後半以降当期に入り、同社の取引先医療機関における国内の患者数は回復傾向が継続しており、明るい兆しが見えてきている。
細胞加工業の売上高は前年同期比4.7%増の4.91億円、セグメント損失は2.42億円(前年同期は1.77億円の損失)となった。細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「CDMO事業」・「バリューチェーン事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開している。当第3四半期累計期間においては、前年同期と比べ特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加し増収となったが、販売費及び一般管理費が増加し、損失となった。
再生医療等製品事業の売上高は同83.9%増の0.00億円、研究開発費の減少等によりセグメント損失は3.58億円(同4.24億円の損失)となった。再生医療等製品の早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプライン取得、拡充を視野に入れた活動を行っている。
2023年9月期通期の業績予想については、売上高が前期比14.9%増の7.28億円、営業損失17.66億円、経常損失17.57億円、当期純損失17.61億円とする期初計画を据え置いている。
《SI》
提供:フィスコ