貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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6752 パナHD

東証P
1,551.0円
前日比
+31.0
+2.04%
PTS
1,549.5円
23:45 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.7 0.82 2.58 2.57
時価総額 38,068億円
比較される銘柄
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【杉村富生の短期相場観測】 ─やはり、有効な「PBR1倍奪回作戦!」


「やはり、有効な『PBR1倍奪回作戦!』」

●引き続いて個別銘柄中心の投資戦術を!

 株式市場にとっては短期的に、ネガティブなニュースではないか。FRB(米連邦準備制度理事会)は7月25日~26日のFOMC(連邦公開市場委員会)において、予定通り0.25%の利上げを行った。ECB(欧州中央銀行)は27日の理事会で0.25%の利上げに進んだ。FRB、ECBともに、「利上げ継続」の姿勢を示している。

 欧米の中央銀行は金融引き締めにもかかわらず、景気が底堅いこと、ソフトランディング(軟着陸)に自信を深めているのだろう。

 一方、日銀の27日~28日の金融政策決定会合ではYCC(イールドカーブ・コントロール→長短金利操作)の枠組みは維持したものの、長期金利操作の上限(0.5%)を超えることを容認(指し値オペの水準は1.0%)、柔軟運用に転換した。実質、超金融緩和政策の微修正である。

 これを受け、28日の外為市場では1ドル=138~139円に円高が進行した。日経平均株価も一時急落だ。円安→物価上昇は永田町(政界)中心に批判のマトになっていた。それだけに、ここでの円高は日銀には「好都合」だと思う。

 しかし、株式市場には金融引き締め、円高が悪材料となる。いずれにせよ、8月相場は再三指摘しているように夏枯れ”商状となろう。サマーバカンス、猛暑とあって、市場参加者は減る。それに、高校野球が始まる。だからこそ、個別銘柄(森を見ず、木を見よ)での投資戦術が有効と主張している。

●配当取りと値上がりを狙う二刀流!

 物色面はどうか。やはり、「PBR1倍奪回作戦」に引き続いて注目できる。筆者は昨年来、トヨタ自動車 <7203> [東証P]、パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]の買いを強力に提唱してきた。PBR(株価純資産倍率)1倍水準が「最低目標だ」と。この2社はPBR1倍を超えた。まずはやれやれである。

 次は三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]だろう。1株純資産は1433円(PBRは0.79倍)、2024年3月期の配当は41円(前期は32円)を予定している。時価の配当利回りは3.6%と高い。ここでの投資はキャピタルゲインとインカムゲインの“二刀流”が狙える。

 ENEOSホールディングス <5020> [東証P]の株価は510円絡み。この水準のPBRは0.54倍と出遅れが著しい。2024年3月期配当は22円の予定だ。配当利回りは4.3%になる。配当を取りつつ値上がり益を狙う作戦は妙味十分と判断する。

 このほか、インドに強いホンダ <7267> [東証P]系のエフ・シー・シー <7296> [東証P]のPBRは0.57倍、インターホン大手のアイホン <6718> [東証P]のPBRは0.69倍だ。トヨタ自動車グループの愛知製鋼 <5482> [東証P]のPBRは0.33倍にすぎない。

 「ギガキャスト」を手掛かりに好人気のリョービ <5851> [東証P]だって、PBRは0.67倍と1倍割れだ。PBR1倍奪回には当局の強い要請がある。波乱相場ではダウンサイドリスクが乏しい。もちろん、上値は期待できる。

 ハイ・グロースの個別銘柄ではAI(人工知能)活用のABEJA <5574> [東証G]、ドローンを武器に飛躍を図るACSL <6232> [東証G]、睡眠データ解析技術を通じたAI開発などを手掛けるエコナビスタ <5585> [東証G]、テスラ<TSLA>関連の小田原エンジニアリング <6149> [東証S]などに妙味があろう。

2023年7月28日 記

株探ニュース

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