ミロク情報 Research Memo(5):フロー型のシステム導入契約売上高、ストック型のサービス収入ともに拡大(2)
■ミロク情報サービス<9928>の業績動向
(3) その他
その他(主に子会社の事業)の売上高は前期比6.1%増の3,559百万円となった。主な子会社の動向について見ると、デジタルマーケティング支援サービスを手掛けるトライベックについては、大手企業向けのデジタルマーケティング支援が順調に伸びている一方で、2022年7月にリリースした中小企業向け統合型DXプラットフォーム「Hirameki 7」の先行投資(開発費、広告宣伝費等)により減益となった。ただ、当初の利益計画に対しては上回った模様だ。
「Hirameki 7」は、マーケティング(Webサイト・Webフォーム制作、電子メール配信、名刺管理等)やオペレーション(ファイル管理等)、ファイナンス(オンライン資金調達支援、助成金補助金診断ナビ等)、コミュニケーション(コミュニティ等)などの機能のほか、ビジネス(経営分析、キャッシュフローシミュレーション等)やコーポレート(社内報等)、CX(カスタマーエクスペリエンス、準備中)等、事業を拡大していくうえで必要となる7つの機能をワンストップで提供するクラウドサービスである。リリース以降、テレビCMやタクシー広告など各種プロモーションを展開し、2023年6月末時点で導入社数が9,000社を突破した。ただ、CX機能などいくつかの機能は今後段階的に追加する予定で、現在は無料プランの利用が大多数となっている。今後、機能を拡充することで有料プラン(月額6千円、他オプション料等)への移行を進める戦略となっている。
HR系のコンサルティングサービスを展開するトランストラクチャについてはおおむね前期並みの業績水準となり計画どおりに推移した。現在は人材の採用・育成に注力している状況だ。M&A支援サービスのMJS M&Aパートナーズについては、今後プロフェッショナル人材を増やして規模の大きい案件の獲得に注力することで収益成長を目指す方針だ。
2022年8月に子会社化した営業支援システム等の開発・販売を展開するBizMagicについては、設立が同月と間もないため業績への影響は軽微であった。今後は同社のソリューション支社と協業して、ERPシステムの既存顧客などに導入提案し業績拡大を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ