日ピストン Research Memo(3):ピストンリングやバルブシートの大手メーカー
■会社概要
1. 会社概要
日本ピストンリング<6461>は、主に自動車エンジン部品として使用されるピストンリングやバルブシートなどの大手メーカーである。経営理念には「顧客第一主義の考えに立ってすべての物事を進める。」「環境の変化に柔軟に対応し適切な利益を確保して株主をはじめ関連先に報恩する。」「社会との調和をはかり、ワールドワイドな総合部品メーカーの地位を確保して人類の進運に寄与する。」「常に革新と業績の向上に努めて会社の繁栄を図り社員の生活向上を築き上げる。」を掲げている。
なお、2023年10月2日付(予定)でリケンと経営統合(共同株式移転により共同持株会社リケンNPRを設立)し、リケンNPRが2023年10月2日付で東証プライム市場に上場(完全子会社となる日本ピストンリングとリケンは2023年9月28日付で上場廃止)予定である。経営統合によるシナジーの発現を通じ、持続的成長と更なる企業価値向上を目指す方針だ(注:詳細は後述の成長戦略の欄で紹介)。
2023年3月期末時点の本社所在地は埼玉県さいたま市、総資産は68,843百万円、純資産は38,117百万円、資本金は9,839百万円、自己資本比率は52.4%、発行済株式数は8,374,157株(自己株式583,728株を含む)である。グループは同社及び連結子会社13社の合計14社で構成されている。救急・災害用医療機器専門商社のノルメカエイシアについては、2022年1月11日付で子会社化している。
2. 沿革
1934年12月に日本ピストンリング(株)を東京市芝区田村町に設立し、川口工場を開設した。そして1939年4月に与野工場を開設、1949年5月に東京証券取引所(以下、東証)に株式上場(2022年4月の東証の市場区分見直しに伴ってプライム市場へ移行)した。その後1970年代から海外展開も開始し、世界の主要自動車メーカーに幅広く製品を供給している。2000年代以降は成長市場である中国・ASEAN・インドへの展開を加速している。
また、会社設立以来培ってきたコア技術を応用し、新製品事業として非自動車エンジン事業の売上拡大を推進するため、産業機器分野や医療機器分野の製品開発を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《YI》
提供:フィスコ