貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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5019 出光興産

東証P
999.7円
前日比
-1.3
-0.13%
PTS
1,008円
22:21 11/29
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.6 0.71 3.60 5.85
時価総額 13,922億円
比較される銘柄
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企業価値向上へ華麗なるゲームチェンジ、「女性活躍」関連株に瞠目の時 <株探トップ特集>


―政府「女性版骨太の方針」決定、なでしこ銘柄やフェムテック銘柄の関心高まる―

 グローバル化の進展や労働人口の減少、価値観の多様化など企業を取り巻く環境が大きく変わったことで、新たな価値創造のため多様な人材を集めて、その能力を最大限に生かす戦略「ダイバーシティ経営」を重要視する企業が増えている。ダイバーシティの実現は政府や自治体だけの課題ではなく、重要な経営資源である「ヒト」を活用する企業においても、積極的に取り組んでいかなければならない問題の一つだ。こうしたなか、政府は6月13日に女性活躍・男女共同参画の重点方針2023(女性版骨太の方針2023)を決定しており、関連銘柄に注目したい。

●女性役員30%以上など目標

 女性版骨太の方針では、すべての人が生きがいを感じられ、多様性が尊重される持続的な社会の実現のため「女性活躍と経済成長の好循環の実現に向けた取り組みの推進」「女性の所得向上・経済的自立に向けた取り組みの強化」「女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現」を重点事項に据えた。

 具体的には、東証プライム市場に上場する企業に25年をメドに女性役員を最低1人選任するよう促し、女性役員の比率を30年までに30%以上にすることを目指すとしている。このほかにも、女性登用のパイプラインの構築に向けた取り組みの支援や女性起業家の育成・支援、長時間労働慣行の是正など柔軟な働き方の推進や女性デジタル人材の育成などリスキリングによる生産性の向上、地域のニーズに応じた取り組みの推進などが盛り込まれている。

●女性活躍に優れた「なでしこ銘柄」

 そこで注目したいのが、経済産業省と東京証券取引所が女性活躍推進に優れた上場企業として選定している「なでしこ銘柄」だ。同銘柄の選定は、女性活躍に関する定量的なデータや企業の女性活躍推進に係るトップのコミットメントなどが総合的に評価され、11回目となる22年度「なでしこ銘柄」は3月22日に公表。メンバーズ <2130> [東証P]、双日 <2768> [東証P]、味の素 <2802> [東証P]、大塚ホールディングス <4578> [東証P]、資生堂 <4911> [東証P]、出光興産 <5019> [東証P]、古河電気工業 <5801> [東証P]、LIXIL <5938> [東証P]、コマツ <6301> [東証P]、富士通 <6702> [東証P]、アイシン <7259> [東証P]、丸井グループ <8252> [東証P]、SOMPOホールディングス <8630> [東証P]、三井不動産 <8801> [東証P]、商船三井 <9104> [東証P]、東京ガス <9531> [東証P]の16社が選ばれた。

●押さえておきたいフェムテック関連

 ダイバーシティの推進には女性の活躍がキーとなるが、妊娠・出産や女性特有の体調の変化などライフステージに応じて直面するキャリアへのインパクトは大きく、女性の健康をITなどで支える「フェムテック」関連銘柄にも目を配っておきたい。

 エイチーム <3662> [東証P]のグループ会社であるエイチームウェルネスは、体調管理アプリやエイジングケアコスメを中心にウェルネス領域のサービスを展開している。6月1日にはツムラ <4540> [東証P]提供のもと、生理周期に合わせて発生しうる症状に対しておすすめの漢方薬やツムラの漢方薬についてより深く知ることができる専用ページを公開。また、今年1月からはNTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)が創設したフェムテック領域のビジネス共創・データ利活用のコミュニティ「Value Add Femtech Community」に参画している。

 カラダノート <4014> [東証G]は妊娠・出産・育児に関するメディアの企画やアプリの企画開発などを手掛けており、妊娠中の不安解消や軽減につながるアプリ「ママびより」、陣痛間隔計測アプリ「陣痛きたかも」などを運営。6月には子育て環境の改善や少子化問題の解決につながる保険商品・サービスの開発・提供に向けて、MS&ADインシュアランスグループホールディングス <8725> [東証P]傘下のあいおいニッセイ同和損害保険と業務提携した。

 ポーラ・オルビスホールディングス <4927> [東証P]の研究・開発・生産を担うポーラ化成工業はこのほど、おせっかい倶楽部(東京都港区)が開発した次世代のEMS(筋電気刺激)技術についてフェムテックとしての活用可能性を見出し、女性を対象にストレス、メンタルヘルスや女性特有の心身の悩みなど、こころとからだに対する影響を検証した。このプロジェクトは経産省の「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の採択を受けて実施されたもので、同技術の社会実装とQOL(生活の質)やwell-being(心身ともに満たされた状態)向上を目指すという。

 フルッタフルッタ <2586> [東証G]は、アサイーやザクロなどの果実をミックスした女性のためのアサイースムージー「アサイーEPOFe」を販売しており、22年春の発売から順調に販売本数を伸ばしている。フェムテック・フェムケア分野への訴求に関しては女性向けの機能性訴求のPR活動を積極的に行っており、製品の魅力を更にアピールしていく構えだ。

 フューチャーベンチャーキャピタル <8462> [東証S]は今春、あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]傘下のあすか製薬と先端の創薬技術で女性の健康課題解決を目指すファンドを設立した。あすか製薬及びグループ企業との事業シナジーが期待されるスタートアップ企業への投資を通じた「戦略的リターン」の確保を目的としており、「月経、不妊、更年期障害に関する課題解決を狙うスタートアップ」「新規デジタルヘルス、アプリ開発を行っているスタートアップ」などに投資するという。

 これ以外の関連銘柄としては、23年春夏シーズンからフェムテックの取り組みを強化しているアツギ <3529> [東証P]、女性のためのデリケートな部位をケアするサプリメント「フェミフローラN」を販売するわかもと製薬 <4512> [東証S]、女性向けの医療・急性期医療の2つの領域に強みを持つ富士製薬工業 <4554> [東証P]、法人向けの健康経営プログラムの事業展開を目的にTRULY(東京都渋谷区)との協業を開始した小林製薬 <4967> [東証P]、出産・育児向け情報サイト運営や産婦人科向けの経営支援事業を手掛けるベビーカレンダー <7363> [東証G]、フェムテックブランド「ルナリズム」を展開するメニコン <7780> [東証P]、子会社が会員向けにオンライン診療プラットフォーム「DMMオンラインクリニック」のサービス提供を開始したリログループ <8876> [東証P]、母子手帳アプリや女性のヘルスケアアプリを提供するエムティーアイ <9438> [東証P]など。

 直近では、インタースペース <2122> [東証S]のグループ会社である4MEEEが、自社運営する生理管理・ヘルスケアアプリ「4MOON(フォームーン)」の利用者向けに、不妊治療を専門とする「にしたんARTクリニック」(東京都渋谷区)のAMH検査(卵子の数を確認できる簡易検査)と妊活や不妊症などに関する相談窓口の提供を開始している。

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