前澤給装 Research Memo(7):2023年3月期は3.0円増配の33.0円配当。自己株式取得を実施
■株主還元策
前澤給装工業<6485>は事業成長と業績向上を通じ、株主に対する利益還元と多様なステークホルダーへの貢献を両立する方針である。配当金は中期経営計画2024で連結配当性向50%を目安とし、併わせて安定性・継続性に配慮し、機動的に自己株式取得等も行うこととしている。
2023年3月期は1株当たり配当金を前期比3.0円増配し、年間33.0円配当を実施した。期初計画では2022年3月期の30.0円を継続、期初予想EPS59.47円に対し配当性向50.4%を見込んでいたが、2023年3月期のEPSが64.76円となったことで配当性向51.0%となる33.0円に増配したものと弊社は推測している。2024年3月期については、EPS71.80円に対し配当性向50.1%を見込み、さらに3.0円増配の年間36.0円配当を想定している。
自己株式の取得については、昨年9月22日に2022年10月3日~2023年1月31日に250,000株(200百万円)を上限とする自己株式の取得を実施した。2023年1月13日までで214,200株(199百万円)を取得した。これに続き2023年5月12日には2023年5月15日~2024年3月22日を期限に1,400,000株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合6.36%)、取得総額1,000百万円を上限に新たな取得を予定している。2023年5月末時点で、93,400株、取得総額109百万円を実施した。
なお、同社は株主に対し投資魅力を高めることを目的に株主優待制度も実施している。2023年2月に内容を一部変更し、拡充した。内容は継続保有期間にかかわらず、保有株式数100株(1単元)以上のすべての株主に1,000円分のQUOカードを贈呈し、200株以上2,000株未満で新潟県魚沼産新米こしひかり3kg、2,000株以上で新潟県魚沼産新米こしひかり5kgを贈呈する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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提供:フィスコ