貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4783 NCD

東証S
2,162円
前日比
-21
-0.96%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.8 2.51 3.05 58.00
時価総額 190億円
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日ダイナミク Research Memo(1):トータル・ソリューション・プロバイダー


■要約

日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>は、50年以上の歴史を持つ独立系システム・インテグレータのパイオニアである。トータル・ソリューション・プロバイダーとしての成長戦略を推進し、2022年4月には「私たち一人ひとりが未来に胸をときめかせ、誰もが活き活きと輝ける社会をつくる」という思いを込めて、グループのパーパスとして「人の鼓動、もっと社会へ。」を策定した。なお2024年1月1日付で商号をNCD株式会社に変更予定である。

1. IT関連(システム開発、サポート&サービス)事業及びパーキングシステム事業を展開
IT関連のシステム開発事業(システム・インテグレーション)とサポート&サービス事業(サービス・インテグレーション)、及びITソリューションのノウハウを活用した無人駐輪場関連のパーキングシステム事業(パーキング・ソリューション)を展開し、経営の3本柱としている。50年以上にわたる豊富な実績で培った高技術・高品質サービス、ワンストップでサービスを提供するトータルソリューションを強みとしている。IT関連事業は大手優良企業との長期継続取引によって強固な顧客基盤を構築し、保守・運用等のストック売上比率が7割以上を占める安定収益構造となっている。パーキングシステム事業は電磁ロック式の駐輪場設置台数として国内最大級を誇り、ストック売上(駐輪場利用料収入、駐輪場管理運営等)が8割以上となっている。

2. 2023年3月期は計画を上回る大幅増益で着地、営業利益過去最高
2023年3月期の連結業績は売上高が2022年3月期比11.2%増の22,853百万円、営業利益が同32.5%増の1,195百万円、経常利益が同26.7%増の1,212百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.7%増の672百万円だった。パーキングシステム事業の想定以上の回復も寄与して、計画を上回る大幅増益で着地し、売上高、営業利益ともに過去最高だった。システム開発事業、サポート&サービス事業がDX需要を背景として引き続き好調に推移し、パーキングシステム事業は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響が和らいで駐輪場利用料収入を中心に売上高が回復基調となった。営業利益は、システム開発事業が人件費等の先行投資の影響で小幅増益にとどまったが、サポート&サービス事業が原価率改善で2桁増益、パーキングシステム事業が増収効果や収益性向上に向けた各種取り組みの成果などで大幅増益となり、全社ベースでも大幅増益だった。営業利益率は0.8ポイント上昇して5.2%、ROEは3.6ポイント上昇して14.3%となった。

3. 2024年3月期も全事業が伸長して大幅増益予想、そして大幅増配予想
2024年3月期の連結業績予想は、売上高が2023年3月期比2.8%増の23,500百万円、営業利益が同17.1%増の1,400百万円、経常利益が同15.5%増の1,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.4%増の850百万円と、大幅増益予想としている。全セグメントが伸長して人的資本投資などを吸収する見込みだ。収益性向上を重視し、生産性向上や価格適正化など各種取り組みを推進する方針としている。さらに、新中期経営計画「Vision2026」のスタートに伴って連結配当性向の目安を30%以上に設定し、大幅増配予想としている。弊社では、同社は期初時点では不透明感を考慮して保守的に想定する傾向が強いこと、収益性向上戦略推進によって一段の付加価値向上成果が見込まれることなどを勘案すれば、通期会社予想はさらに上振れの可能性が高いだろうと考えている。

4. 利益率向上に向けた変革を加速
同社は2023年5月に、2032年のありたい姿(NCDグループビジョン、2032年の目標値は売上高400億円、営業利益40億円、営業利益率10.0%)を検討し、ありたい姿からバックキャストした新中期経営計画「Vision2026」(2024年3月期~2026年3月期)を策定した。数値目標には最終年度2026年3月期の売上高26,000百万円、営業利益1,800百万円、営業利益率6.9%、ROE15.0%以上を掲げている。下條治(しもじょうおさむ)代表取締役社長は「利益率の向上を重視して各種取り組みを推進するとともに、サステナビリティ経営を意識しながら、2032年のグループビジョン達成に向けて変革や新分野へのチャレンジを加速させたい。そして株主還元策についても配当性向の目安を30%以上に設定し、従来の水準から引き上げた。将来的なプライム市場上場も目指して企業価値の向上を図っていきたい。」と意気込みを語っている。弊社では、利益率向上に向けた変革を加速することで、中長期的に一段の利益成長が期待できると評価している。

■Key Points
・システム開発事業、サポート&サービス事業、パーキングシステム事業が3本柱
・2023年3月期は計画を上回る大幅増益で着地、営業利益過去最高
・2024年3月期も大幅増益予想、そして大幅増配予想
・利益率向上に向けた変革が加速して中長期的に一段の利益成長期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

 提供:フィスコ

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