【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─上昇相場に乗り遅れた人にもチャンス!インバウンド関連の再浮上を狙う!
「上昇相場に乗り遅れた人にもチャンス!インバウンド関連の再浮上を狙う!」
●「押せばお金の泉湧く」を投資の指針に
昔、浪越徳治郎という指圧師がおられたことを覚えておられるだろうか。若い方はご存知ないだろうが、それなりに高齢の方は覚えているはず。指圧の名人であり、マリリン・モンローを指圧したことでも知られていた。
それが株とどんな関係があるのか、ですよね。私に言わせると、大いにあるのだ。というのは、浪越氏はよく「指圧の心は母ごころ、押せば生命の泉湧く」と、こう唄っておられた。そして、これにアーハッハッと彼の快活な笑いが続いた。
実は私は氏の唄を、「株の心は母ごころ、押せばお金の泉湧く」――こう歌い替えて、投資の重要な指針としている。
投資で勝つには、上昇トレンドを形成中の銘柄が、あれこれ市場のネガティブ材料により下げてしまい、つまり押しを入れて回復する局面で投資すれば成功する確率が高くなる。それ故、まさに「株の心は母ごころ、押せばお金の泉湧く」なのであり、特にいまはこの唄に合わせて投資すれば、利益が出やすい状況といえる。
日経平均株価が8連騰するなど、上昇に次ぐ上昇で買い遅れてしまった人にとっても、「押せばお金の泉湧く」可能性の高い分野があるからだ。
それは、ずばりインバウンド関連株のゾーンだ。インバウンド関連も多くが順調に上昇中だったが、5月24日にほとんどが下落してしまった。それも単なる下げではなく、急落だった。
5月17日に発表された4月の訪日観光客数は194万9100人と、200万人にあと一歩のところまで増加しており、株価が下がるような状況ではなかった。データを精査するなら、中国からの来日が10万8300人ほどであり、少々当てが外れた感はあった。
しかし、中国からの本格来日は5月に入ってからと考えられる点を踏まえると、これが売りの要因とは考えられない。
●“警告”で下げた相場は切り返す可能性が高い
では、他に何があったのか? 私は、5月24日に報じられた読売新聞の次の記事が引き金になったとみている。「『パンデミックは終わっていない』WHO緊急委員が再拡大へ警戒訴え」。
世界保健機関(WHO)に新型コロナウイルス対応を助言する緊急委員会メンバーの喜田宏(きだひろし)北海道大人獣共通感染症国際共同研究所統括が、読売新聞のインタビューに応じ、「パンデミック(世界的大流行)は終わったわけではない」と再拡大への警戒を怠らないよう訴えた、というのだ。
内容にはもちろん何の問題もない。それどころか、今後もパンデミックに対する警戒は絶対緩めてならないのは当然のことだ。冷静に考えてみれば、喜田氏の発言は警告である。すでにパンデミックが再襲来しつつある、というのではない。
それに株式市場がこうした“警告”を織り込む形で下げた場合、その後は下がりにくいか、浮上に転じることが多い。今回は今後、中国からの訪日客が急増する可能性が高いことを踏まえると、後者の可能性が高くなる。
そこで、注目銘柄となるが、正直新たな銘柄が出るわけではない。これまで順調に上がり続けていた銘柄が大きく売り込まれてしまったため、それらが再浮上する。こんな観点から、まずは何といってもオリエンタルランド <4661> [東証P]になる。
私鉄は銘柄が多いが、私の好みを優先させてもらうと、小田急電鉄 <9007> [東証P]、東急 <9005> [東証P]、近鉄グループホールディングス <9041> [東証P]、そして目先やや高くなり過ぎだが富士急行 <9010> [東証P]になる。
百貨店株は値動きが重いため回復にはやや時間がかかりそうだが、高島屋 <8233> [東証P]、三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]、そして周辺銘柄として百貨店や専門店向けショッピングバッグに強いザ・パック <3950> [東証P]がある。
航空運輸も忘れてなるまい。ANAホールディングス <9202> [東証P]、日本航空 <9201> [東証P]、そして周辺銘柄に日本空港ビルデング <9706> [東証P]がある。
いずれも大きく売り込まれ、浮上に転じ始めたところだけに魅力的だ。
最後に……、
株の心は母ごころ
押せばお金の泉湧く
こう唱いながら銘柄を決めて投資すると、成功確率がさらに高まります。
2023年5月26日 記
株探ニュース