今期活躍期待の【連続最高益】銘柄リスト〔第1弾〕27社選出 <成長株特集>
先週までに3月期決算企業の本決算発表がほぼ出そろった。本特集では、23年3月期に経常利益ベースで過去最高益を達成し、24年3月期も成長継続を見込んでいる連続最高益銘柄を探った。
下表では、今回は第1弾として時価総額3000億円以上の3月期決算企業を対象に、24年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5%以上伸びる見通しを示している27社を選び出し、増益率が大きい順に記した。
増益率トップとなったのは、ゼンショーホールディングス <7550> [東証P]。24年3月期の経常利益は前期比33.2%増の373億円に拡大し、3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限の緩和や企業の賃上げを背景に外食需要が回復するなか、主力の牛丼チェーンやレストラン業態の収益が伸びる。また、4月に買収したロッテリアの業績上積みでファストフード業態の売上高が拡大する計画だ。好業績期待を背景に株価は青空圏を舞う展開となっている。
2位にリスト入りしたJMDC <4483> [東証P]の24年3月期は売上高が350億円(前期比25.9%増)、税引き前利益は75.5億円(同28.5%増)といずれも6期連続で過去最高を更新する計画だ。製薬会社や保険会社向けデータ利活用サービスを主力とするヘルスビッグデータ事業が引き続き成長を牽引するほか、新型コロナウイルスの収束を背景に遠隔画像診断支援サービスも伸びる。
5位に入ったのはトヨタ自動車 <7203> [東証P]系列の自動車部品メーカーで世界大手のデンソー <6902> [東証P]。今期は外部環境の不透明感を踏まえ10%程度の車両減産リスクを織り込むものの、電動化・先進安全分野の販売が拡大するほか、固定費の抑制や変動対応力の更なる強化を推進し、税引き前利益は前期比21.5%増の5550億円に伸びる見通しだ。
7位には同じトヨタグループでベアリングメーカーのジェイテクト <6473> [東証P]が入った。今期は引き続き原価低減やインフレ影響分の適切な売価転嫁を進めることで採算が改善し、税引き前利益ベースで4期連続の最高益更新を狙う。デンソー、ジェイテクトともに想定為替レートを1ドル=125円と実勢より円高に設定しており、為替動向次第では業績上振れが期待できそうだ。
選出リストの上位には、東洋水産 <2875> [東証P]、日清製粉グループ本社 <2002> [東証P]、ヤクルト本社 <2267> [東証P]、寿スピリッツ <2222> [東証P]と食品メーカーの健闘が目立つ。4位に入った東洋水産の今期業績は、米国やメキシコなどで展開する海外即席麺事業の好調が継続する見通しだ。原材料や人件費といったコストは引き続き増加するものの、国内外の値上げ浸透などで吸収する。
6位の日清粉Gは原料である輸入小麦の上昇が続くなか、業務用小麦の値上げを進めることなどで採算が改善する。また、8位のヤクルトは国内で高単価商品である「ヤクルト1000」の生産を増強し、今期経常利益は前期比16.7%増の910億円と3期連続の最高益更新を目指す。
10位にリストアップされた寿スピリッツは、新型コロナ感染拡大による打撃を受けていた前期上期の反動増を見込むほか、インバウンド需要の回復も追い風に2期連続の最高益更新を計画する。決算発表を受けて、株価は17日に上場来高値1万0710円まで上値を伸ばす場面があった。
┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想
コード 銘柄名 増益率 24年3月期 23年3月期 連続期数 PER
<7550> ゼンショHD 33.2 37395 28081 3 36.8
<4483> JMDC 28.5 7550 5876 6 67.8 *
<6370> 栗田工 26.7 38200 30151 5 24.7 *
<2875> 東洋水 25.8 55000 43724 2 14.4
<6902> デンソー 21.5 555000 456870 2 16.7 *
<2002> 日清粉G 19.5 39500 33051 3 20.2
<6473> ジェイテクト 17.2 65500 55889 4 11.6 *
<2267> ヤクルト 16.7 91000 77970 3 26.1
<6305> 日立建機 16.3 131000 112661 3 8.7 *
<2222> 寿スピリッツ 13.8 11720 10295 2 41.3
<6869> シスメックス 13.5 78000 68713 3 39.3 *
<8876> リログループ 12.1 29000 25869 3 16.9 *
<4613> 関西ペ 11.9 45000 40216 2 9.0
<8114> デサント 11.5 13000 11664 2 28.7
<3774> IIJ 11.1 30350 27309 5 25.9 *
<9697> カプコン 9.0 56000 51369 7 29.2
<4684> オービック 8.9 76500 70223 12 37.8
<8056> ビプロジー 8.3 32500 30001 3 16.1 *
<7270> SUBARU 7.8 300000 278366 2 8.5 *
<4528> 小野薬 7.3 154000 143532 5 11.0 *
<8424> 芙蓉リース 7.2 64000 59699 7 7.1
<8088> 岩谷産 7.0 50300 47011 9 11.6
<4307> 野村総研 6.0 115000 108499 3 27.7 *
<7735> スクリン 6.0 82000 77393 3 10.6
<2327> NSSOL 5.9 34000 32101 2 16.4 *
<3092> ZOZO 5.8 60000 56716 4 21.5
<8830> 住友不 5.6 250000 236651 3 8.7
※経常利益の単位は百万円。
※連続期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース
下表では、今回は第1弾として時価総額3000億円以上の3月期決算企業を対象に、24年3月期に経常利益が連続で最高益を見込み、かつ同利益が前期と比べて5%以上伸びる見通しを示している27社を選び出し、増益率が大きい順に記した。
増益率トップとなったのは、ゼンショーホールディングス <7550> [東証P]。24年3月期の経常利益は前期比33.2%増の373億円に拡大し、3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限の緩和や企業の賃上げを背景に外食需要が回復するなか、主力の牛丼チェーンやレストラン業態の収益が伸びる。また、4月に買収したロッテリアの業績上積みでファストフード業態の売上高が拡大する計画だ。好業績期待を背景に株価は青空圏を舞う展開となっている。
2位にリスト入りしたJMDC <4483> [東証P]の24年3月期は売上高が350億円(前期比25.9%増)、税引き前利益は75.5億円(同28.5%増)といずれも6期連続で過去最高を更新する計画だ。製薬会社や保険会社向けデータ利活用サービスを主力とするヘルスビッグデータ事業が引き続き成長を牽引するほか、新型コロナウイルスの収束を背景に遠隔画像診断支援サービスも伸びる。
5位に入ったのはトヨタ自動車 <7203> [東証P]系列の自動車部品メーカーで世界大手のデンソー <6902> [東証P]。今期は外部環境の不透明感を踏まえ10%程度の車両減産リスクを織り込むものの、電動化・先進安全分野の販売が拡大するほか、固定費の抑制や変動対応力の更なる強化を推進し、税引き前利益は前期比21.5%増の5550億円に伸びる見通しだ。
7位には同じトヨタグループでベアリングメーカーのジェイテクト <6473> [東証P]が入った。今期は引き続き原価低減やインフレ影響分の適切な売価転嫁を進めることで採算が改善し、税引き前利益ベースで4期連続の最高益更新を狙う。デンソー、ジェイテクトともに想定為替レートを1ドル=125円と実勢より円高に設定しており、為替動向次第では業績上振れが期待できそうだ。
選出リストの上位には、東洋水産 <2875> [東証P]、日清製粉グループ本社 <2002> [東証P]、ヤクルト本社 <2267> [東証P]、寿スピリッツ <2222> [東証P]と食品メーカーの健闘が目立つ。4位に入った東洋水産の今期業績は、米国やメキシコなどで展開する海外即席麺事業の好調が継続する見通しだ。原材料や人件費といったコストは引き続き増加するものの、国内外の値上げ浸透などで吸収する。
6位の日清粉Gは原料である輸入小麦の上昇が続くなか、業務用小麦の値上げを進めることなどで採算が改善する。また、8位のヤクルトは国内で高単価商品である「ヤクルト1000」の生産を増強し、今期経常利益は前期比16.7%増の910億円と3期連続の最高益更新を目指す。
10位にリストアップされた寿スピリッツは、新型コロナ感染拡大による打撃を受けていた前期上期の反動増を見込むほか、インバウンド需要の回復も追い風に2期連続の最高益更新を計画する。決算発表を受けて、株価は17日に上場来高値1万0710円まで上値を伸ばす場面があった。
┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想
コード 銘柄名 増益率 24年3月期 23年3月期 連続期数 PER
<7550> ゼンショHD 33.2 37395 28081 3 36.8
<4483> JMDC 28.5 7550 5876 6 67.8 *
<6370> 栗田工 26.7 38200 30151 5 24.7 *
<2875> 東洋水 25.8 55000 43724 2 14.4
<6902> デンソー 21.5 555000 456870 2 16.7 *
<2002> 日清粉G 19.5 39500 33051 3 20.2
<6473> ジェイテクト 17.2 65500 55889 4 11.6 *
<2267> ヤクルト 16.7 91000 77970 3 26.1
<6305> 日立建機 16.3 131000 112661 3 8.7 *
<2222> 寿スピリッツ 13.8 11720 10295 2 41.3
<6869> シスメックス 13.5 78000 68713 3 39.3 *
<8876> リログループ 12.1 29000 25869 3 16.9 *
<4613> 関西ペ 11.9 45000 40216 2 9.0
<8114> デサント 11.5 13000 11664 2 28.7
<3774> IIJ 11.1 30350 27309 5 25.9 *
<9697> カプコン 9.0 56000 51369 7 29.2
<4684> オービック 8.9 76500 70223 12 37.8
<8056> ビプロジー 8.3 32500 30001 3 16.1 *
<7270> SUBARU 7.8 300000 278366 2 8.5 *
<4528> 小野薬 7.3 154000 143532 5 11.0 *
<8424> 芙蓉リース 7.2 64000 59699 7 7.1
<8088> 岩谷産 7.0 50300 47011 9 11.6
<4307> 野村総研 6.0 115000 108499 3 27.7 *
<7735> スクリン 6.0 82000 77393 3 10.6
<2327> NSSOL 5.9 34000 32101 2 16.4 *
<3092> ZOZO 5.8 60000 56716 4 21.5
<8830> 住友不 5.6 250000 236651 3 8.7
※経常利益の単位は百万円。
※連続期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース