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7064 ハウテレビジョン

東証G
2,562円
前日比
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100株
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11.5 2.78
時価総額 34.9億円
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決算発表予定日

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ハウテレビジョン Research Memo(3):キャリアプラットフォーム事業を展開


■ハウテレビジョン<7064>の事業概要

1. サービス概要
キャリアプラットフォーム事業の主力サービスは、新卒学生向けリクルーティング・プラットフォーム「外資就活ドットコム」及び若手社会人向けリクルーティング・プラットフォーム「Liiga」である。会員は挑戦志向の高い難関大学生やキャリアアップ志向の高い若手社会人など、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス層を主たるターゲットとしている。顧客となる募集企業はコンサルティングファームや大手金融機関など、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業である。ハイクラスに特化した独自のポジショニングを特徴・強みとして、一般的な就活・転職・人材紹介サービス企業との違いを明確にしている。

(1) 新卒サービス「外資就活ドットコム」
新卒サービス「外資就活ドットコム」は、新卒学生(会員)向けに就活サービスを提供するリクルーティング・プラットフォームである。主に国内外の難関大学に所属してグローバルプロフェッショナルを目指す学生の利用を想定し、無差別に多数の求人情報を掲載するのではなく、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業(募集企業)を厳選して募集情報を掲載している。会員は無料で登録してサービスを受けることができる。

収益は、募集情報の掲載や会員へのアプローチ権限付与などによって、募集企業から得られる広告掲載料や成約課金手数料などである。人材紹介サービスによる成功報酬ではなく、広告収入を柱としていることが特徴だ。

なお、新卒サービス「外資就活ドットコム」の登録会員数は、就職活動を終えた学生が退会するため第1四半期(2月~4月)に一旦減少するが、その後はクチコミ・SNS等で新規登録者が積み上がり、第4四半期(11月~1月)に向けて増加する構造となっている。

(2) 中途サービス「Liiga」
中途サービス「Liiga」は、若手社会人向けにキャリア開発サービスを提供するリクルーティング・プラットフォームである。「世界で通用する人材を育み未来を創る」をコンセプトに、コンテンツ(コラム、ケーススタディ、業界研究など)を通じて、会員である若手社会人のスキルアップやキャリア観構築をサポートする。同時に、会員のキャリアの可能性を広げるサービスとして転職サービスの機能も備えている。優秀な人材を採用したい募集企業にとっては、若手ハイクラス層にアプローチできるメリットがある。

収益は、ダイレクト・リクルーティング(募集企業が「Liiga」を利用して会員を採用)によって募集企業から得られるシステム基本利用料及び転職成功報酬、転職エージェント(人材エージェントが「Liiga」を利用して会員を自身の顧客企業に紹介)によって人材エージェントから得られる転職成功報酬などである。

なお、中途サービス「Liiga」の登録会員数は、卒業・就職に伴って新卒サービス「外資就活ドットコム」を一旦退会した若手社会人が、さらなるキャリアアップを目指して「Liiga」の会員に移行して継続利用することが多いため、累積的に積み上がっていく構造となっている。

(3) 新サービス
現状は募集企業や転職エージェントから広告掲載料や転職成功報酬などを得るBtoBモデルが主力だが、ビジネスドメインの拡大や収益源の多様化に向けて、BtoCサービスとしての会員向け有料講座サービス、CtoCサービスとしてのスキルシェアリングプラットフォーム「Liiga Marche(リーガ・マルシェ)」や知見共有プラットフォーム「Mond」など、新サービスを順次立ち上げている。当面は新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」の会員数拡大やサービス機能拡充(スカウト機能強化など)に注力しながら、新サービスのマネタイズを検討する方針だ。

「Liiga Marche」は、「Liiga」に集まったユーザー同士で知恵を提供し合い、能力開花を可能にするスキルシェアリングプラットフォームである。コンサルティングファーム、金融機関、テクノロジー企業等で、コンサルタント・エンジニア・マーケティング・人事・金融専門職・CXOといった職種で活躍している第一線のプロフェッショナルが集い、ユーザーは自らの課題に合ったサービスを購入することでプロから直接メンタリングを受けることができる。

さらに、キャリアプラットフォームにおける知見共有運営ノウハウを拡張した知見共有プラットフォーム「Mond」の事業化を進めている。フォロワー・知り合いから気軽に匿名メッセージ・質問を受信できるコミュニケーションサービスである。小説家・学者・エンジニアといった専門家・クリエイターも利用でき、多くの識者に向けて「教えて!」を求めることもできる。独自のAI技術により、傷つくようなメッセージは届かないという特徴もある。なお「Mond」については、現時点では一定規模まで利用者数拡大に注力するプロダクト段階のため、当面の事業計画上での売上を見込んでいない。


ハイクラス学生・若手社会人とハイクラス企業に特化
2. 特徴・強み
(1) ハイクラスに特化した独自のポジショニング
会員は、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス層(新卒サービス「外資就活ドットコム」では挑戦志向の高い難関大学生、中途サービス「Liiga」ではキャリアアップ志向の高い若手社会人)を主たるターゲットとしている。顧客となる募集企業はコンサルティングファームや大手金融機関など、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業である。ハイクラスに特化した独自のポジショニングを特徴・強みとして、一般的な就活・転職・人材紹介サービス企業との違いを明確にしている。

(2) 会員属性
2023年3月末時点で、新卒サービス「外資就活ドットコム」会員の大学別分布は東京大学などの難関大学が約7割を占めている。また、上位大学会員の理系・文系構成比の推移を見ると、トップ大理系学生の構成比が上昇傾向となっている。

2023年3月末時点で、中途サービス「Liiga」会員の職種別分布はコンサルタント、金融プロフェッショナル、企画・マーケティング職、営業職が主力となっている。製造系エンジニアやITエンジニアなど理系職の構成比は10%未満に留まっているが、コンサルタントや営業職などにはセールスエンジニアと呼ばれる職種も含まれているため、実質的な理系職の構成比はこの数値よりも高いと推定される。なお中途サービス会員の年収別分布を見ると、年収600万円以上が約6割を占めており、ハイクラスユーザー向けサービスであることが窺える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

 提供:フィスコ

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