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7046 TDSE

東証G
1,180円
前日比
+10
+0.85%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
25.9 1.16 0.85
時価総額 26.0億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】決算を材料に日替わり物色、コンセンサス上回る企業に資金集中


「決算を材料に日替わり物色、コンセンサス上回る企業に資金集中」

●米大型テック株の決算は概ね良好

 今週、日経平均株価は3月高値を更新後に調整を強める場面も見られたが、日米両国で金融政策決定会合、主要企業の決算発表の本格化など、積極的な売買を手控えさせる要因があるなかでは、底堅い値動きとなった。

 米国では金融システム不安が再燃しているものの、大型テック株の決算は概ね予想を上回る内容で、株価はポジティブな反応を見せており、安心感につながろう。また、植田和男新総裁のもとで初の開催となった日銀金融政策決定会合を通過し、ゴールデンウイーク中には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。FOMCでは0.25%の追加利上げが決定され、これにより利上げは打ち止めになるとみられている。両国の金融会合に対する警戒感は根深かっただけに、連休明けはアク抜けも意識されてきそうだ。

 もっとも、5月第2週(8日-12日)に決算はピークを迎え、2150社以上の発表が予定されている。このため、決算内容を見極めつつ、やや日替わり的な物色へと向かいやすい。決算を期待した先回り的な買いは目立っておらず、ポジティブな内容であれば発表後に動意づく銘柄が多くなりそうだ。また、足もとでアースインフィニティ <7692> [東証S]やアイスペース <9348> [東証G]の急落による需給への影響が警戒されているが、資金回転の速さから需給整理も早いとみられ、決算を手掛かりとした物色へと切り替わるだろう。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆TDSE <7046> [東証G]
米OpenAI社の対話型AI「ChatGPT」で使われる最新言語モデル「GPT-4」の機能を標準搭載した対話型AIプラットフォーム「Cognigy」の最新バージョンの提供を開始した。学習用の一般的な問い合わせを自動生成でき、企業特有の規約やマニュアルについてもオプションで自動的にQAリストを生成できるという。株価は業績評価や生成AI関連の一角として動意を強め、3月27日には3420円まで上昇。3月末の中期経営計画の骨子発表後は、材料出尽くし感から調整しているが、支持線として意識される200日移動平均線水準に接近する場面は、押し目狙いのタイミングとなろう。【決算発表は5月15日を予定】

◆ハピネット <7552> [東証P]
2月8日に、2023年3月期の連結営業利益を従来予想の53億円から60億円に上方修正した。併せて発表した第3四半期累計(4-12月)の営業利益は前年同期比12.8%増の59億7300万円で着地し、上方修正後の通期計画に対する進捗率は99.5%に達する。株価は修正幅の物足りなさが嫌気されて急落したが、その後は1850円を挟んだ底固めから、足もとではリバウンド基調に反転。急落局面で空けたマドを埋めつつあり、一段の上昇に期待したい。4月14日には、ブロッコリー <2706> [東証S]に対し1株1500円でTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表。ブロッコリーの保有する有力IP(知的財産)や企画力の活用による業績へのプラス効果が期待される。【決算発表は5月12日を予定】

◆JVCケンウッド <6632> [東証P]
4月27日に決算を発表。2023年3月期の連結営業利益は前の期比2.4倍の216億円で着地した。続く24年3月期は前期比38.1%減の134億円を見込むが、コンセンサス(122億円程度)を上回る計画である。今期減益見通しの背景だが、モビリティ&テレマティクスサービス分野で為替ヘッジによるマイナス影響を大きく受けるほか、セーフティ&セキュリティ分野で中期経営計画の達成を見据えた戦略投資や生産設備の増強を実施することが重石となる。併せて1200万株(発行済み株数の7.32%)、または40億円を上限とする自社株買いの実施を発表。足もとのPBR(株価純資産倍率)は0.76程度と1倍を下回っており、引き続き株主還元策を巡る思惑が高まりやすい。株価は昨年11月の急伸以降、330円~430円辺りで高値保ち合いを続けていたが、週末にはこのレンジを上放れた。今後は26週移動平均線を支持線として、さらなる上値を目指しそうだ。

◆TDCソフト <4687> [東証P]
2月1日に、2023年3月期の連結営業利益を従来予想の32億6000万円から34億5000万円に上方修正。2月7日に発表した第3四半期累計(4-12月)の営業利益は前年同期比14.1%増の28億6300万円で着地し、据え置いた通期計画に対する進捗率は82.9%に達する。金融ITソリューション分野での大規模開発案件やITコンサルティング&サービス分野でのSaaSソリューションサービスなど、各事業分野で需要が旺盛。株価は2月9日に付けた1667円をピークに足もとは調整しているが、2014年以降の長期上昇トレンドは崩れていない。26週線水準を巡る攻防からのリバウンドに期待したい。【決算発表は5月11日を予定】

◆ファイズホールディングス <9325> [東証P]
1月31日に、2023年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結営業利益は前年同期比2.6倍の9億0900万円で着地したと発表。併せて通期の同利益を従来予想の9億円から10億円に上方修正した。EC向け物流センター運営事業と配車プラットフォーム事業がともに堅調に推移する。第3四半期累計営業利益の通期計画に対する進捗率は90.9%に達する。物流業界では今後「2024年問題」の影響が警戒されてくるが、同社はAZ-COM丸和ホールディングス <9090> [東証P]傘下入りによる事業シナジーをテコに収益拡大が期待される。株価は切り上がる13週線を支持線としたトレンドを継続。2018年10月高値の1717円が目先のターゲットとして意識されよう。

(2023年4月28日 記)

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