本日の注目個別銘柄:アダストリア、東洋建、バイク王など
<6301> コマツ 3208 -137
大幅反落。前日の米国市場ではキャタピラーが5%超の大幅安となり、同社や日立建機など国内建設機械株にも売りが波及する状況となった。前日に発表された米ISM製造業景気指数は市場予想の47.5を下回る46.3に低下しており、20年5月以来の低水準に。貸し出し状況の引き締まりが設備投資に重しとなってきているもよう。米地銀破綻の影響が懸念視されていた中、それが表面化する形になってきている。
<6752> パナHD 1240 +24
大幅続伸。欧州自動車大手ステランティスとドイツの高級車大手BMWはそれぞれ、北米でEV用電池工場を建設する計画を巡って、同社と提携することで交渉していると海外紙で報じられている。ステランティスでは北米で3番目となるEV電池工場について提携することで交渉のもよう。BMWもEV電池新工場を6カ所で建設する計画を明らかにしている。同社のEV向け電池事業の拡大期待へとつながる形に。
<1878> 大東建 13420 +80
反発。前日に3月の月次動向を発表している。建設事業の受注高は843億円で前年同月比38.4%増となり、前月の同18.1%増に続き2ケタ成長となっている。需要の弱い郊外部から、賃料アップも見込める需要が堅調な中心エリアに展開をシフトしたことが奏功のもよう。通期の受注高は5037億円で前期比19.7%増での着地に。また、3月の入居率も98.07%と高水準を維持している。
<7453> 良品計画 1453 -62
大幅反落。前日に3月の月次動向を発表、既存店+オンラインストア売上高は前年同月比14.6%増となり、10カ月ぶりのプラスに転じた。衣服が同33.2%増となったほか、生活が同7.1%増、食品が同11.0%増に。会員向けに全品10%オフとなる無印良品週間を17-27日に開催したため、売上拡大につながった。ただ、販促終了後は反動減も見られているようで、4月以降の不透明感が残る形にもなっている。
<8088> 岩谷産 6130 +160
大幅続伸。政府では前日に、次世代の脱炭素燃料として有力な水素の新たな導入目標の案を公表している。2040年に現状の6倍の1200万トン程度に増やす方向で、5月末にも決定するようだ。今後15年間に官民で15兆円の投資計画を検討するもよう。水素普及に向けた政策支援への期待から、水素関連の中心銘柄と位置付けられている同社への期待が高まる展開になっている。
<2685> アダストリア 2294 -153
大幅反落。前日に23年2月期決算を発表。営業利益は115億円で前期比75.4%増となったが、昨年末に上方修正した水準の125億円は下振れた。不正アクセスによるシステム停止の影響が生じたもよう。一方、24年2月期は140億円で同21.6%増の見通しとしている。市場の期待値には届いていないとみられ、マイナス視する動きが先行のようだ。人件費や広告宣伝費の上昇などを見込んでいるもよう。
<1890> 東洋建 967 +40
大幅続伸。一時2006年4月以来の株価4ケタ乗せ。中期経営計画における株主還元方針の詳細を前日に発表、2023-25年度の配当性向を100%(下限50円)とすること、以降は自己資本比率40%を目安に積極的な配当(下限50円)を継続することとしている。つれて、24年3月期の年間配当金は前期比38円増の63円にするとしている。前日終値ベースでの配当利回りは6.8%の水準となる。
<7818> トランザク 1505 -62
伸び悩んで大幅続落。前日に上半期の業績上方修正を発表、営業利益は従来予想の17.3億円から23.2億円、前年同期比44.0%増に引き上げている。売上高の伸長に加えて、販売費及び一般管理費の計画的支出なども奏効。ただ、同60.3%増益となっていた第1四半期の状況から業績上振れは想定線とも捉えられる形に。株価が高値圏で推移していたこともあって、出尽くし感から利食い売りが優勢となってきているようだ。
<3377> バイク王 900 -99
急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は0.6億円で前年同期比77.2%の大幅減益となった。上半期計画の9.7億円、同5.2%増や通期計画の19億円、前期比14.9%増に対して極めて低調なスタートと捉えられた。販売台数や販売単価は堅調推移となっているが、一部仕入れ価格に上振れが発生したことで平均粗利額が大幅に減少したもよう。また、商品在庫評価減見積りの変更による影響額の減少もマイナスに。
<2706> ブロッコリー 1047 +41
大幅続伸。一時は132円高まで上昇。前日に業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の1億円から2億円、前期比29.3%減に上方修正。第4四半期において、各製品の売上施策が奏功したほか、経費削減、製造原価や販売価格の見直しを進めたことなども寄与したようだ。「うたの☆プリンスさまっ♪」関連でのロイヤリティ収入なども寄与。株価調整が進んでいたこともあり、見直しの動きが先行する形のようだ。
《ST》
提供:フィスコ