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5256 Fusic

東証G
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4月IPOがスタート、「宇宙ベンチャー」「大手ネット銀」などに視線集中 <株探トップ特集>


―10社が登場、注目企業多く強弱観対立もセカンダリーでの値動きに注目―

 4日から 4月IPOが始まった。今月は10社が登場する。かねてから新規上場が噂されていた企業が登場するなど注目銘柄が多いことが特徴だ。特に、「初の宇宙ベンチャー企業」や「大手ネット銀行」などの値動きが関心を集めている。ただ、市場の評価には強弱観が対立する銘柄も少なくないなか、初値がついた後のセカンダリー(流通)市場での動向も注目されている。

●足もとの気迷い相場はIPOには追い風も

 4月IPOでは10社が登場する。その内訳は、東証プライムへの直接上場が1社、東証スタンダードが2社、東証グロースが6社、名証メインが1社といったものだ。昨年4月に比べ1社の増加となる。特に、知名度が高い企業も登場することになり、市場の関心を集めることになりそうだ。

 先月3月IPOには15社が登場。下旬に上場が集中する過密スケジュールだったほか、全体相場は金融システム不安に揺れたが、初値が公開価格を下回る銘柄はなく、底堅い結果となった。アイビス <9343> [東証G]やカバー <5253> [東証G]、Fusic <5256> [東証G]などの初値が公開価格の2倍強となり値を飛ばした。

 きょう東証グロース市場には、4月IPOの第1号となったトランザクション・メディア・ネットワークス <5258> [東証G]が上場した。買い人気を集め、公開価格を49%上回る1388円で初値をつけた。電子マネーを中心とするキャッシュレス決済サービスやそれに伴う決済端末の販売などを手掛け、着実な成長を期待する買いが流入した。日経平均株価は2万8000円台に乗せ堅調に推移しているが、やや物色の方向感に欠け気迷い相場となるなか「新鮮味のあるIPO銘柄は人気を集めやすい」(市場関係者)という。

●初の宇宙ベンチャー「ispace」は割り切り型売買も

 そんな4月IPO銘柄のなかで、特に高い関心を集めているのが、12日に東証グロース市場に上場するispace <9348> [東証G]と21日に東証プライム市場に直接上場する楽天銀行 <5838> [東証P]だ。ispaceは月への物資輸送サービスをはじめとした月面開発事業を手掛けており、「初の 宇宙関連ベンチャー企業の上場」として高い関心を集めている。2022年12月に着陸船の打ち上げに成功しており、4月末には成功すれば民間企業として世界初となる月面着陸を計画している。業績は赤字基調で、公開価格から弾いた資金吸収額は70億円程度、時価総額は200億円前後の規模だ。市場からは「赤字脱却のメドは見えない」との声が多いが、各プロジェクトに絡む売り上げ計上は期待でき「トップラインの成長は見込める」との見方もある。公開価格は254円で売買単位は100株のため、上場時は2万円台からの投資が可能。宇宙関連という夢もあり、「長期投資には向かないが、セカンダリー市場では短期の割り切り型売買で人気を集める可能性も」(市場関係者)との声が出ている。

●楽天銀行やレオスCの上値は限定的か

 また、楽天グループ <4755> [東証P]傘下の楽天銀行がついに登場する。同社はインターネット銀行大手で、想定仮条件の中値から弾いた資金吸収額は1100億円強、時価総額は3000億円強と今年最大の案件となる。同社の上場は、モバイル事業が苦戦し22年12月期に3728億円の最終赤字と4年連続で損失を計上した楽天グループの財務改善の意味が大きいともみられている。「楽天銀行の業績は堅調なだけに株価の下値は限られそうだが、規模は大きく親子上場の案件でもあり上値も重そう」(アナリスト)との声も少なくない。

 25日にグロース市場に上場するレオス・キャピタルワークス <7330> [東証G]は「ひふみ投信」の運用で知られ知名度は高い。18年12月に上場を予定していたが延期となったため、今回は再チャレンジとなる。想定発行価格から弾いた資金吸収額は50億円前後の見込み。ただ、「資産運用会社は同社が運用するファンドを買えばいいとも考えられるため、人気は限定的ではないか」(同)との声もある。

●リッジアイ、ジェノバ、スタジアムは値が飛ぶ展開も

 そんななか、初値が飛ぶ展開が期待されているのが、グロース市場に上場する中小型株だ。26日に上場するRidge-i <5572> [東証G]は人工知能(AI)やディープラーニング技術のコンサルティングや開発などを展開。想定発行価格から弾いた資金吸収額は10億円強で、時流に乗る事業を展開し人気化が予想されている。18日上場のジェノバ <5570> [東証G]と26日上場のスタジアム <9157> [東証G]も初値が飛ぶ展開が期待されている。ジェノバは、高精度な位置情報配信サービスのリアルタイム提供を手掛けている。資金吸収額は4億円強の見込み。スタジアムは、営業支援・ビジネスプロセスアウトソーシングサービスの提供、Web面接システムなどを手掛ける。資金吸収額は4億円弱の見込みで、時価総額も20億円強と小型だ。

 更に、14日には名証メイン市場にコインパーキングの運営などを手掛ける日本システムバンク <5530> [名証M]が上場する。19日にはスタンダード市場にエキサイトホールディングス <5571> [東証S]が登場する。同社はプラットフォーム事業などを展開しており、18年に上場廃止となった後の再上場となる。20日にはスタンダード市場に化学工業薬品などを手掛ける南海化学 <4040> [東証S]が上場する。

■4月IPO一覧
上場日 コード・上場市場 企業名           主幹事
4月4日  5258・東G  トランザクション・
            メディア・ネットワークス  野村
 12日  9348・東G  ispace        SMBC日興
 14日  5530・名M  日本システムバンク     岡三
 18日  5570・東G  ジェノバ          大和
 19日  5571・東S  エキサイトホールディングス みずほ
 20日  4040・東S  南海化学          SMBC日興
 21日  5838・東P  楽天銀行          大和
 25日  7330・東G  レオス・キャピタルワークス 大和
 26日  9157・東G  スタジアム         SBI
 26日  5572・東G  Ridge-i       SMBC日興
(注)東Pは東証プライム、東Sは東証スタンダード、東Gは東証グロース、名Mは名証メイン

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