オーケストラ Research Memo(6):M&Aによる既存事業拡大と新規事業領域への投資により「創造の連鎖」を拡大
■Orchestra Holdings<6533>の成長戦略
成長戦略としては、M&Aの積極的な活用により既存事業の拡大スピードを加速させると同時に、成長性・収益性の高い新規事業領域へ投資することで、「創造の連鎖」の拡大を推進するとしている。M&Aによって成長基盤を構築し、デジタルトランスフォーメーション事業とデジタルマーケティング事業で技術融合やシナジー創出を推進することで、マーケティングDX領域のリーディングカンパニーとなることを目指す。具体的には、既存事業のデジタルマーケティング事業は第1の柱として、強みとする運用型広告を中心に市場成長を着実に捉えて全体の成長をけん引する。デジタルトランスフォーメーション事業は成長ドライバーと位置付けるクラウドインテグレーション事業の売上拡大を推進することで、急成長市場でのプレゼンスを拡大して早期に第2の収益柱とする。新規事業領域では、新規サービスの開拓によって飛躍的成長を図る。このうちIT人材事業では、メディア開発・集客からフリーランス派遣・人材紹介・自社採用によるDX支援強化までグループ内で一気通貫のエコシステムを構築する方針だ。
なお、2019年5月に決議した有償ストックオプションの行使条件(連結営業利益10億円超過、時価総額250億円超過)を達成したため、役職員のインセンティブを目的として2022年3月に新たな有償ストックオプションを発行した。行使条件は、(1) 2022年12月期~2025年12月期のいずれかの事業年度においてEBITDAが35億円を超過すること(2022年12月期実績は1,597百万円)、(2) 権利行使期間満了までのいずれかの時点において時価総額700億円を超過すること(発行時の発行済株式総数を前提、発行決議日2022年2月14日時点で266億円)、としている。(1)と(2)をともに達成することで100%行使が可能となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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提供:フィスコ