サスメド Research Memo(6):2023年6月期第2四半期は損失拡大
■業績動向
1. 2023年6月期第2四半期業績(非連結)の概要
サスメド<4263>の2023年6月期第2四半期の業績(非連結)は、事業収益が前年同期比74.9%減の63百万円、営業利益が189百万円の損失(前年同期は45百万円の損失)、経常利益が187百万円の損失(同73百万円の損失)、四半期純利益が190百万円の損失(同88百万円の損失)となった。なお研究開発費は62百万円(同144百万円)となった。
DTxプロダクト事業は事業収益が計上なし(前年同期は200百万円)で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が46百万円の損失(同75百万円の利益)となった。前年同期は塩野義製薬との販売提携契約に基づく契約一時金を収益計上したが、2023年6月期第2四半期は収益計上がなかった。DTxプラットフォーム事業は事業収益が63百万円(同51百万円)で、セグメント利益が39百万円(同21百万円)となった。契約企業(2023年6月期第2四半期末時点で9社、主に医薬品メーカー)からのサービス利用料を収益計上した。
新規上場に伴う資金調達で研究開発資金を確保
2. 財務の状況
財務面を見ると、2023年6月期第2四半期末の資産合計は前期末比52百万円減少して4,891百万円、負債合計は同103百万円増加して196百万円、純資産合計は同155百万円減少して4,694百万円となった。流動負債において契約負債が115百万円増加したが、そのほかでは特に大きな変動は見られない。なお2022年11月30日を効力発生日として、資本金1,853百万円のうち1,843百万円を削減し、その削減額全てを資本余剰金に振り替えて資本金の額を10百万円とした。なお、貸借対照表の純資産の部における勘定科目内の振替処理のため純資産額に影響はない。この結果、自己資本比率は前期末比2.2ポイント低下して95.9%となった。
当面は研究開発費が先行するため営業キャッシュ・フローのマイナスが継続する可能性はあるが、2021年12月の新規上場に伴う資金調達によって研究開発費を確保している。今後の研究開発や開発パイプラインの状況によってはさらなる資金調達が必要になる可能性があるが、現時点では財務面の懸念材料は存在しないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《YI》
提供:フィスコ