本日の注目個別銘柄:ユニバーサル、リブセンス、オプトエレクトなど
<6502> 東芝 4390 +177
大幅反発。日本産業パートナーズなどの連合による買収提案を受け入れると発表している。7月下旬をめどにTOBが実施され、TOB価格は1株4620円となるもよう。TOB価格は前日終値比で9.7%のプレミアムとなり、同価格へのサヤ寄せを目指す動きが先行している。なお、TOBは66.7%の応募を成立条件としており、TOBが成立すれば株式は上場廃止となる。
<9024> 西武HD 1352 +40
大幅続伸。前日に23年3月期の業績修正を発表。営業利益は従来予想の170億円から210億円に上方修正、前期は132億円の赤字であった。国内ホテルにおいてインバウンドや国内の旅行需要の回復が想定を上回っていることが背景。固定資産の減損計上で純利益は790億円から540億円に下方修正したものの、財務体質改善の見通しがついたことなどで、年間配当金は従来計画の10円から25円にまで引き上げた。
<3391> ツルハHD 8470 0
もみ合い。前日に第3四半期決算を発表、12-2月期営業利益は130億円で前年同期比14.8%増、コンセンサス比5億円程度の上振れに。医薬品の伸長などによる粗利益率の上昇などが背景。累計営業利益は377億円で同10.8%増となっており、通期計画427億円、前期比5.3%増の上振れ確度は高まったとみられる。ただ、もともと会社計画上振れは織り込まれており、大きなサプライズにはつながっていないようだ。
<5021> コスモエネHD 4105 +255
大幅続伸。前日に中期経営計画を発表しており、株主還元方針がポジティブに評価されているもよう。200円を下限とした安定配当の実施、並びに、在庫影響を除いた純利益に対し3カ年累計総還元性向60%以上を目指すとしている。なお、業績の数値目標としては、26年3月期経常利益1650億円を掲げている。ちなみに、23年3月期は、在庫評価益を除いたベースでの経常利益は1400億円を見込んでいる。
<3086> Jフロント 1205 -29
大幅反落。前日に業績修正を発表。事業利益は従来の240億円から248億円にやや上方修正したが、営業利益は235億円から190億円に下方修正。市場コンセンサスを70億円程度下回るに。パルコの閉店に伴う事業整理損約19億円、百貨店とパルコでの減損約36億円を計上したことが背景となっている。来年度コンセンサスの切り下がりにはつながらないとみられるが、ネガティブな反応が先行する形に。
<4676> フジHD 1212 +66
大幅続伸。投資有価証券売却による特別利益の計上を発表。上場有価証券3銘柄を売却し、約160億円の特別利益を23年3月期に計上。それに伴い、純利益は従来予想の270億円から420億円に上方修正した。政策保有株式の縮減、資産効率の向上を図るとともに、グループ事業の成長に向けた投資などの原資として活用することを目的としている。売却資金を活用することで、年間配当金も従来計画40円から50円に増額した。
<6425> ユニバーサル 2408 +237
急伸。前日に23年12月期業績予想の修正を発表している。売上高と営業利益は従来予想を据え置いているが、経常利益は従来の103億円から257億円、前期比84.5%増に上方修正。フィリピンで展開しているIR事業において、持分法適用会社の土地リース契約の一部が解除となっているもよう。それに伴い、持分法による投資損失を計上する一方、賃貸借契約解約益、リース解約益などを営業外利益に計上するようだ。
<1890> 東洋建 940 +38
大幅続伸。前日に5カ年の中期経営計画を発表している。28年3月期の経営数値目標として、売上高2350億円以上、営業利益150億円以上などを掲げている(23年3月期見込は売上高1710億円、営業利益80億円)。また、従来よりも大幅に高水準での配当を想定しており、新中期経営計画期間中は配当性向倍以上(現中期経営計画公表方針20-30%)、下限50円を実行するとしている。
<6054> リブセンス 274 +30
急伸。転職口コミサイト『転職会議』にOpenAIのChatGPTをAPI連携し、ChatGPTなどで使用されているAIであるGPT-3.5を活用した企業口コミの要約情報の提供を開始したと発表している。ChatGPTのAIを活用した要約文により、ユーザーは短時間で的確に各企業の大まかな特長や社風のイメージを読み取ることができるようになる。利用者数の増加につながっていくとの期待感が先行する形に。
<6664> オプトエレクト 390 -45
急落。前日に第1四半期の決算を発表。営業利益は0.9億円で前年同期比50.4%減、経常利益は為替差損の計上もあって0.3億円、同78.3%の大幅減益となった。据え置きの通期営業利益予想は4.2億円、前期比32.4%増であり、想定外の低調スタートと受けとめられたようだ。日本国内では取引先の在庫調整などの影響で、米国及び欧州・アジア他においては在庫不足に伴う取引機会の喪失で、売上が減少のもよう。
《ST》
提供:フィスコ