利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第3弾 34社選出 <成長株特集>
本特集では、1月下旬から2月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。
総集編の第1弾(3月12日配信)、第2弾(3月16日配信)に続き、今回は12日時点の時価総額が250億円以上600億円未満の銘柄を対象に、22年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、22年10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのはJALCOホールディングス <6625> [東証S]。22年10-12月期(第3四半期)の経常利益は過去最高だった前年同期を4.2倍も上回る14.9億円に急拡大して着地。不動産物件の新規取得に伴う賃料増加や保有不動産の売却による売却益の発生で主力の不動産賃貸事業が伸びたほか、21年中ごろから進めていたM&A案件が成立し、10億円を超えるM&Aコンサルティングフィーを計上したことも収益を大きく押し上げた。
2位に入ったエレクトロニクス商社、丸文 <7537> [東証P]の10-12月期(第3四半期)は23四半期ぶりに経常利益の過去最高益を塗り替えた。民生機器や産業機器向け半導体・電子部品の販売が大きく伸びたほか、医用機器やレーザー機器分野も好調だった。為替差益25.1億円を計上したことも大きく利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益を従来予想の50億円→70億円に上方修正し、22期ぶりに最高益を更新する見通しを示した。また、配当計画を大幅増額修正したことも好感され、株価は9日に約15年10ヵ月ぶりの高値1572円をつけている。
3位には企業や官公庁向け人材派遣、業務請負を手掛けるキャリアリンク <6070> [東証P]が入った。10-12月期(第3四半期)は事務系人材サービス事業で地方自治体と大手BPO事業者からのマイナンバー関連や大型スポット案件などの受注が旺盛だった。また、BPO請負案件の収益性向上に加え、登録者募集費や業務委託費など経費削減の進展も寄与し、3四半期連続で過去最高益を更新した。足もとの好調な業績を踏まえ、15日に23年3月期通期の業績と配当予想を大幅上方修正している。
4位にリスト入りしたグリムス <3150> [東証P]の10-12月期(第3四半期)は、電力コストの高騰を背景に事業用太陽光発電システムが拡大したほか、再生可能エネルギーへの関心などで需要が高まる蓄電池の販売も伸びた。また、四半期ベースで赤字が続いていた小売電気事業が電力調達価格の上昇に対するリスクヘッジ施策の効果によって黒字転換したことも利益拡大につながった。4-12月期の経常利益は28.8億円と通期計画の27.2億円をすでに上回っており、業績上振れが確実とみられる。
5位に入ったのは、末期がんや難病患者向けのホスピス住宅を運営する日本ホスピスホールディングス <7061> [東証G]。10-12月期(第4四半期)は、新型コロナウイルスの感染拡大で新規入居者の受け入れを停止した施設が複数あったものの、前の期に立ち上げ途中にあった施設が安定稼働期に入ったことに加え、既存施設では高水準の稼働率を維持し、売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。続く23年12月期の同利益は前期比47.1%増の11.5億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。好決算を受けて、株価は2月20日に上場来高値3555円まで上値を伸ばす場面があった。
6位の三井松島ホールディングス <1518> [東証P]は、石炭価格の高騰でエネルギー事業の利益が大きく膨らみ、10-12月期(第3四半期)は実に5四半期連続となる最高益更新を果たした。併せて、今期3回目となる23年3月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。年間ベースの配当利回りは8%台後半で推移している。
選出リストには、コロナ禍に伴う行動制限の緩和を追い風に業績を伸ばした企業が上位に目立つ。愛知県を中心にビジネスホテルを展開するABホテル <6565> [東証S]が8位、大手旅行会社のKNT-CTホールディングス <9726> [東証S]が10位、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス <3561> [東証P]が13位、九州の食品卸大手であるヤマエグループホールディングス <7130> [東証P]が14位にそれぞれ入った。
なかでも、力の源HDはマーケットから高い評価を得ており、株価は決算発表後に18年6月以来の高値圏に浮上している。10-12月期(第3四半期)は行動制限の緩和や値上げ効果、インバウンド需要の再開などで国内の既存店売上高が前年同月を上回って推移したうえ、海外事業では大幅な回復基調が継続し、2四半期連続で過去最高益を更新した。今後は訪日外国人観光客の増加を背景に、国内事業の更なる拡大が期待される。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6625> JALCO 317 1497 359 89.3 2240 1183 12.1
<7537> 丸文 106 5242 2546 9.4 7000 6397 8.1
<6070> キャリアL 83.8 2902 1579 183 7850 2772 5.4
<3150> グリムス 63.4 1670 1022 8.3 2722 2514 29.5
<7061> 日本ホスピス 50.5 319 212 47.1 1150 782 35.8
<1518> 三井松島HD 49.0 13366 8973 307 35000 8595 2.2
<2780> コメ兵HD 47.6 2269 1537 33.6 5040 3772 8.3
<6565> ABホテル 46.5 996 680 93.1 2700 1398 18.5
<6078> バリューHR 42.5 439 308 5.8 1388 1312 47.3
<9726> KNTCT 29.7 6517 5026 27.5 8500 6668 5.7
<4072> 電算システム 27.2 1478 1162 9.1 3912 3587 10.2
<4771> F&M 23.4 1002 812 19.3 2691 2256 16.5
<3561> 力の源HD 21.6 680 559 69.0 1830 1083 33.7
<7130> ヤマエGHD 19.4 4579 3835 39.3 11000 7894 5.8
<7092> FFJ 18.4 1038 877 0.2 2950 2943 17.7
<7745> A&Dホロン 18.3 2641 2233 11.0 6222 5604 9.1
<3371> ソフトクリエ 13.9 1430 1255 2.5 4265 4161 18.4
<4345> CTS 13.8 873 767 10.5 2800 2535 16.3
<3984> ユーザーロカ 12.9 351 311 15.7 1178 1018 38.1
<3983> オロ 12.5 712 633 1.4 2386 2352 21.3 *
<9795> ステップ 12.4 1420 1263 4.6 3900 3728 11.4
<3496> アズーム 12.2 276 246 42.2 1240 872 40.3
<8117> 中央自 12.1 2445 2181 6.2 7400 6966 10.4
<6237> イワキポンプ 7.0 1239 1158 34.5 4025 2992 6.4
<3902> MDV 6.3 591 556 2.9 1800 1750 28.1
<4832> JFEシステ 5.4 1813 1720 8.1 6100 5644 10.1
<4687> TDCソフト 4.4 1151 1102 16.8 3600 3082 13.9
<3836> アバントG 4.4 1178 1128 3.7 3100 2988 26.3
<5821> 平河ヒューテ 4.4 935 896 7.6 2900 2695 8.8
<9467> アルファP 2.8 740 720 9.0 2400 2201 18.4
<7504> 高速 1.9 1453 1426 2.6 4000 3898 13.8
<7705> ジーエル 1.2 1622 1603 29.3 6460 4998 6.8
<8065> 佐藤商 0.5 1899 1889 0.6 6300 6263 5.1
<7283> 愛三工 0.5 4063 4044 23.7 14000 11322 6.2
※ 2022年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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株探ニュース
総集編の第1弾(3月12日配信)、第2弾(3月16日配信)に続き、今回は12日時点の時価総額が250億円以上600億円未満の銘柄を対象に、22年10-12月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、22年10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している34社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのはJALCOホールディングス <6625> [東証S]。22年10-12月期(第3四半期)の経常利益は過去最高だった前年同期を4.2倍も上回る14.9億円に急拡大して着地。不動産物件の新規取得に伴う賃料増加や保有不動産の売却による売却益の発生で主力の不動産賃貸事業が伸びたほか、21年中ごろから進めていたM&A案件が成立し、10億円を超えるM&Aコンサルティングフィーを計上したことも収益を大きく押し上げた。
2位に入ったエレクトロニクス商社、丸文 <7537> [東証P]の10-12月期(第3四半期)は23四半期ぶりに経常利益の過去最高益を塗り替えた。民生機器や産業機器向け半導体・電子部品の販売が大きく伸びたほか、医用機器やレーザー機器分野も好調だった。為替差益25.1億円を計上したことも大きく利益を押し上げた。業績好調に伴い、23年3月期通期の経常利益を従来予想の50億円→70億円に上方修正し、22期ぶりに最高益を更新する見通しを示した。また、配当計画を大幅増額修正したことも好感され、株価は9日に約15年10ヵ月ぶりの高値1572円をつけている。
3位には企業や官公庁向け人材派遣、業務請負を手掛けるキャリアリンク <6070> [東証P]が入った。10-12月期(第3四半期)は事務系人材サービス事業で地方自治体と大手BPO事業者からのマイナンバー関連や大型スポット案件などの受注が旺盛だった。また、BPO請負案件の収益性向上に加え、登録者募集費や業務委託費など経費削減の進展も寄与し、3四半期連続で過去最高益を更新した。足もとの好調な業績を踏まえ、15日に23年3月期通期の業績と配当予想を大幅上方修正している。
4位にリスト入りしたグリムス <3150> [東証P]の10-12月期(第3四半期)は、電力コストの高騰を背景に事業用太陽光発電システムが拡大したほか、再生可能エネルギーへの関心などで需要が高まる蓄電池の販売も伸びた。また、四半期ベースで赤字が続いていた小売電気事業が電力調達価格の上昇に対するリスクヘッジ施策の効果によって黒字転換したことも利益拡大につながった。4-12月期の経常利益は28.8億円と通期計画の27.2億円をすでに上回っており、業績上振れが確実とみられる。
5位に入ったのは、末期がんや難病患者向けのホスピス住宅を運営する日本ホスピスホールディングス <7061> [東証G]。10-12月期(第4四半期)は、新型コロナウイルスの感染拡大で新規入居者の受け入れを停止した施設が複数あったものの、前の期に立ち上げ途中にあった施設が安定稼働期に入ったことに加え、既存施設では高水準の稼働率を維持し、売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。続く23年12月期の同利益は前期比47.1%増の11.5億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。好決算を受けて、株価は2月20日に上場来高値3555円まで上値を伸ばす場面があった。
6位の三井松島ホールディングス <1518> [東証P]は、石炭価格の高騰でエネルギー事業の利益が大きく膨らみ、10-12月期(第3四半期)は実に5四半期連続となる最高益更新を果たした。併せて、今期3回目となる23年3月期通期業績と配当予想の上方修正に踏み切った。年間ベースの配当利回りは8%台後半で推移している。
選出リストには、コロナ禍に伴う行動制限の緩和を追い風に業績を伸ばした企業が上位に目立つ。愛知県を中心にビジネスホテルを展開するABホテル <6565> [東証S]が8位、大手旅行会社のKNT-CTホールディングス <9726> [東証S]が10位、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス <3561> [東証P]が13位、九州の食品卸大手であるヤマエグループホールディングス <7130> [東証P]が14位にそれぞれ入った。
なかでも、力の源HDはマーケットから高い評価を得ており、株価は決算発表後に18年6月以来の高値圏に浮上している。10-12月期(第3四半期)は行動制限の緩和や値上げ効果、インバウンド需要の再開などで国内の既存店売上高が前年同月を上回って推移したうえ、海外事業では大幅な回復基調が継続し、2四半期連続で過去最高益を更新した。今後は訪日外国人観光客の増加を背景に、国内事業の更なる拡大が期待される。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<6625> JALCO 317 1497 359 89.3 2240 1183 12.1
<7537> 丸文 106 5242 2546 9.4 7000 6397 8.1
<6070> キャリアL 83.8 2902 1579 183 7850 2772 5.4
<3150> グリムス 63.4 1670 1022 8.3 2722 2514 29.5
<7061> 日本ホスピス 50.5 319 212 47.1 1150 782 35.8
<1518> 三井松島HD 49.0 13366 8973 307 35000 8595 2.2
<2780> コメ兵HD 47.6 2269 1537 33.6 5040 3772 8.3
<6565> ABホテル 46.5 996 680 93.1 2700 1398 18.5
<6078> バリューHR 42.5 439 308 5.8 1388 1312 47.3
<9726> KNTCT 29.7 6517 5026 27.5 8500 6668 5.7
<4072> 電算システム 27.2 1478 1162 9.1 3912 3587 10.2
<4771> F&M 23.4 1002 812 19.3 2691 2256 16.5
<3561> 力の源HD 21.6 680 559 69.0 1830 1083 33.7
<7130> ヤマエGHD 19.4 4579 3835 39.3 11000 7894 5.8
<7092> FFJ 18.4 1038 877 0.2 2950 2943 17.7
<7745> A&Dホロン 18.3 2641 2233 11.0 6222 5604 9.1
<3371> ソフトクリエ 13.9 1430 1255 2.5 4265 4161 18.4
<4345> CTS 13.8 873 767 10.5 2800 2535 16.3
<3984> ユーザーロカ 12.9 351 311 15.7 1178 1018 38.1
<3983> オロ 12.5 712 633 1.4 2386 2352 21.3 *
<9795> ステップ 12.4 1420 1263 4.6 3900 3728 11.4
<3496> アズーム 12.2 276 246 42.2 1240 872 40.3
<8117> 中央自 12.1 2445 2181 6.2 7400 6966 10.4
<6237> イワキポンプ 7.0 1239 1158 34.5 4025 2992 6.4
<3902> MDV 6.3 591 556 2.9 1800 1750 28.1
<4832> JFEシステ 5.4 1813 1720 8.1 6100 5644 10.1
<4687> TDCソフト 4.4 1151 1102 16.8 3600 3082 13.9
<3836> アバントG 4.4 1178 1128 3.7 3100 2988 26.3
<5821> 平河ヒューテ 4.4 935 896 7.6 2900 2695 8.8
<9467> アルファP 2.8 740 720 9.0 2400 2201 18.4
<7504> 高速 1.9 1453 1426 2.6 4000 3898 13.8
<7705> ジーエル 1.2 1622 1603 29.3 6460 4998 6.8
<8065> 佐藤商 0.5 1899 1889 0.6 6300 6263 5.1
<7283> 愛三工 0.5 4063 4044 23.7 14000 11322 6.2
※ 2022年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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⇒⇒「株探」では、ただいま「個人投資家大調査-2023」を実施しています。
⇒⇒個人投資家は、今どのような投資スタイルで、どんな銘柄に注目し、またこれからの狙い方――などについて調査するものです。
⇒⇒アンケートにご回答いただいた方から、抽選で「QUOカード」を1名の方に10万円分、1名の方に7万円分、33名の方に1万円分を差し上げます。
⇒⇒アンケートは4月2日午後6時までの予定ですが、回答数の状況で、予定より前に終了することもあります。お早めに、ご回答をお願い致します。
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