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8133 伊藤忠エネクス

東証P
1,611円
前日比
+1
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PTS
1,616.2円
15:04 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.5 1.09 3.48 6.56
時価総額 1,883億円
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権利取り本番前に仕込む! 10年減配なし「安心の高配当優良株」6選 <株探トップ特集>


―配当利回り3%超で減配リスク低い妙味株リストアップ、不安定な相場で配当への関心続く―

 世界景気の先行き懸念や金融政策を巡る日銀の動きなどを背景に、東京株式市場は波乱含みの展開が続いている。こうしたなかでマーケットの関心を集めているのが、市場環境が不安定なときに優位性を発揮しやすいとされる高配当利回り株だ。配当の権利確定が1年で最も集中する3月末をおよそ2ヵ月後に控えており、安定した配当収入が期待できる高配当株の注目度はこれから一段と高まるとみられる。今回は足もとの業績動向や過去の配当実績などを考慮しながら、配当利回りが高水準な割安有望株を探った。

●荒れ模様の相場で高配当株に注目

 高配当利回り株は相場の下落に強い株として注目される。株価が値下がりすると配当利回りは上昇するため、これに着目した買いが入りやすいことに加え、配当を重視する投資家は下落局面でも株式を保有し続ける傾向があるということがその理由だ。昨年12月20日に日銀が大規模な金融緩和策を修正したことを受けて全体相場は大きく崩れたが、代表的な高配当株で構成されるNEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 <1489> [東証E]は12月28日に上場来高値を更新するなど、高配当株の一角は全般悪地合いのなかで強さをみせた。

●3月期決算企業は4割が増配予想

 上場企業は先行き不透明感が強まるなかでも株主還元を重視する姿勢を崩していない。23年3月期の配当予想を開示している2107社を調べたところ、今期増配を予定する企業は854社と全体のおよそ4割に上った。今期は原材料価格の高騰など収益環境に逆風が強まり、コロナ禍から急回復をみせていた企業業績にブレーキがかかる見通しであるが、上期決算シーズンでは急激な円安の恩恵などを反映する形で業績予想とともに配当を増額修正する企業が相次いだ。業績回復によって膨らんだ手元資金を積極的に株主へ振り向ける動きが顕著となっている。

 高配当利回り株は投資金額に対して多くの配当金を得られるのが魅力だが、業績次第では翌期に大幅減額となるケースなども多く、銘柄選びには注意が必要だ。ここでは株主還元に前向きな3月期決算企業に注目し、業績成長が堅調で安定した収益基盤を持ち、直近10年間に減配したことがない企業の中から、23年3月期の配当利回りが3%を超える銘柄を6社ピックアップした。

※配当利回りは1月23日終値ベースで算出。

【エネクス】 配当利回り4.43%

 伊藤忠エネクス <8133> [東証P]は記念配当を除くと実質的に40年以上も配当を減額していない高配当優良株として知られる。23年3月期の配当は年48円(前期と同額)を計画するが、前期まで6期連続で本決算発表と同時に配当を増やしており、今年も増額期待が膨らむ。足もと4-9月期業績は資源価格の高騰で電力小売販売が苦戦を強いられたものの、原油高による自動車や船舶向け燃料の販売価格上昇などでカバーし、営業利益は2ケタ増益を確保した。上期時点の対通期進捗率は5割を超える。通期計画は据え置いたが、エネルギー業界の業績は下期に伸びる傾向が強く、上振れする可能性は高いとみられる。

【日化薬】 配当利回り3.46%

 日本化薬 <4272> [東証P]も40年以上にわたって配当を減らしていない安定配当株だ。配当性向は40%以上を目標に設定し、23年3月期は年40円(前期と同額)を計画するほか、300万株または30億円を上限とする自社株買いを実施するなど株主還元に積極姿勢をみせる。4-9月期業績は機能化学品で半導体関連部材や触媒の販売が伸びたうえ、海外で自動車安全部品の回復が顕著だった。また、急激な円安も追い風となり、営業利益は135億5900万円と前年同期比で2割強の増益を達成した。据え置いた通期予想(238億円)に対する進捗率は57%に達しており、14年3月期に記録した最高益(240億9000万円)の更新も視野に入る。

【住友精化】 配当利回り4.93%

 住友精化 <4008> [東証P]の4-9月期業績は、営業利益段階で64億1600万円(前年同期比72.0%増)と大きな伸びを示した。主力の紙おむつ向け高吸水性樹脂が中国を中心に好調だったほか、原燃料価格の上昇に対する販売価格の是正や為替の円安進行もプラスに働いた。好決算を受け、通期の営業利益予想を6期ぶりの最高益となる110億円(前期比36.3%増)へ上方修正している。あわせて、配当について配当性向30%以上を基準とする方針に変更し、今期配当を従来計画の120円から200円へ大幅増額修正した。配当利回り5%近くと高水準で推移する一方、予想PER6.1倍、PBR0.63倍と割安感が極めて強く株価の水準訂正余地は大きい。

【東テク】 配当利回り4.14%

 東テク <9960> [東証P]は空調・設備機器を取り扱う専門商社で、計装工事の設計・施工をもう一方の柱としている。安定した財務基盤と収益成長を背景に配当を増やし続けており、22年3月期まで10期連続増配中だ。また、前期からは配当性向40%を目安とすることを基本方針に据え、23年3月期は年147円を計画し、配当利回りは4%を超える。4-9月期は工事事業が牽引する形で2ケタ増収増益を達成した。株価は上場来高値3695円をつけた昨年8月24日以降は調整局面にあったが、12月中旬から買い戻す動きが強まっている。予想PERは9倍台と割安で依然として見直し余地は大きい。

【リケンテクノ】 配当利回り4.54%

 リケンテクノス <4220> [東証P]はコンパウンドを主力とする中間素材の化学メーカー。4-9月期業績は自動車分野が半導体不足や上海ロックダウンの影響を受けたものの、値上げの進展や円安による収益押し上げ効果などが寄与し、売上高、営業利益ともに過去最高を塗り替えた。業績好調に伴い、通期の営業利益を71億円(前期比12.8%増)に上方修正し、配当も年23円(従来は19円)に引き上げた。指標面では予想PER8倍前後、PBR0.5倍台と割安水準にある一方、配当利回りは4%を大きく超えており、投資妙味は大きい。株価3ケタで最低投資価格5万円前後と少ない資金で投資できることも魅力の一つだ。

【栗本鉄】 配当利回り4.47%

 栗本鐵工所 <5602> [東証P]は水道やガス用の鋳鉄管大手メーカー。主力のライフライン事業に機械システムと産業建設資材を加えた3事業を主軸とするほか、燃料電池や炭素繊維強化プラスチック、ナノテク技術を活用した新素材の開発など、幅広い領域でビジネス展開している。4-9月期業績は官公庁向け鋳鉄管の需要が底堅く推移したほか、メーカー向けではプレス機関連や破砕機、産業資材が回復をみせた。決算発表とあわせて配当を年80円(従来は70円)に増額修正し、配当利回りは4%台に浮上している。一方、予想PER6倍近辺、PBR0.3倍台と割安感が際立っており、上値期待は強い。

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