ナレッジスイート Research Memo(4):コロナ禍を契機に中小企業のDXが加速
■会社概要
3. SFA/CRM市場の見通しとナレッジスイート<3999>の強み
日本における総企業数は約420万社あり、このうち99.7%を占める約400万社が中小企業と言われている。同社は中小企業及び中堅企業を顧客ターゲットとし、SFA/CRM領域でのSaaSの開発・提供を行っている。SFA/CRMツールに関しては従来、大企業でも普及率が低く、中小企業においても導入する企業が一部に限られていたが、コロナ禍を契機として経営のDXに取り組む企業が増加した。また、国策としても中小企業のDXを支援する「IT導入補助金」制度など各種支援策を実施していることから、SFA/CRMツールの普及が進みやすい状況となっている。
こうした業界環境のなかで、同社は年間4万件を超える「リード獲得力」、独自の料金体系による価格優位性と利便性の高い純国産・統合型サービスを提供する「製品サービス力」、自社開発により培った高度な「技術開発力」を強みにして、市場平均を上回る成長を続けており、今後も年率30%の売上成長を目指している。「Knowledge Suite」の開発にあたっては、既存顧客から日々集まってくる要望のうち上位のテーマから順に開発を進めており、結果的に、操作性・利便性の向上が顧客満足度の向上につながっている。顧客満足度の高いことを裏付ける客観的な評価として、「ITreview Grid Award※」をはじめ様々な評価機関で表彰を受けている。また、独自の料金体系による価格優位性とは、中堅・中小企業が導入しやすいように初期コストを無料とし、ID数に関係なくデータ蓄積量(ストレージ量)に応じた課金モデルとすることで、競合企業よりも低価格でサービスを提供していることを指す。
※「ITreview Grid Award」はアイティクラウド(株)が提供する法人向けIT製品・SaaSのレビュープラットフォームに投稿されたレビュー(約8.5万件)をもとに、ユーザーから支持されたサービスを表彰する場。2022年は顧客満足度の非常に高い製品に与えられる「Leader」を4部門(名刺管理、SFA、CRM、Web面接)で受賞した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《NS》
提供:フィスコ