トーカイ---17/3期3Qは診療報酬改定の影響続くが、病院関連事業や介護用品レンタル等が好調で増益、通期予想は据置き
トーカイ<9729>は2月3日、2017年3月期第3四半期(16年4月-16年12月)決算を発表。売上高が前年同期比0.1%減の782.22億円、営業利益が同5.8%増の56.12億円、経常利益が同5.9%増の57.90億円、当期純利益が同2.8%増の38.54億円だった。
同社の主要事業が属するヘルスケア事業は、高齢者人口の増加を背景に、市場は拡大傾向にあるが、参入事業者も多く、地域での競合や価格競争の激化などが発生している。また、2016年4月に実施された診療報酬改定は、特に「調剤サービス」を中心に大きな事業環境の変化を起こしている。
コアセグメントである「健康生活サービス」は医療機関からのアウトソーシングを請け負う病院関連事業及び、介護用品のレンタルを行うシルバー事業においてレンタル売上が堅調に推移したことから前年同期比2.9%の増収。利益面では、営業力強化のための人件費の増加はあるものの、売上増加に伴う利益増に加え、レンタル資材費の発生時期のずれ及び減少、 燃料価格下落に伴う工場燃料費の減少などにより、前年同期比23.6%の増益となった。
「環境サービス」についても、当期より太陽光事業を扱う連結対象子会社が1社増加したことなどから前年同期比2.3%の増収。利益面では、増収要因に加え、リースキン事業におけるレンタル資材費の減少等により、前年同期比53.7%の増益となった。
一方、「調剤サービス」は、店舗の新規出店効果はあるものの、薬価の引き下げ等診療報酬改定の影響により、前年同期比4.4%の減収、同21.2%の減益となった。
17年3月通期については、売上高が前期比1.1%減の1043.73億円、営業利益が同4.6%減の71.66億円、経常利益が同4.8%減の73.54億円、当期純利益が同6.5%減の48.84億円を予想している。通期予想は16年10月24日公表の連結業績予想を据え置きとしている。
《TN》
提供:フィスコ