ケアサービス---介護保険法改正以降の業界変化を見据えた先行投資を実施

ケアサービス<2425>は9日、2015年3月期の第3四半期（2014年4-12月）決算を発表。売上高が前年同期比3.3％増の57.07億円、営業利益が同35.1％減の1.48億円、経常利益が同33.1％減の1.49億円、四半期純利益が同39.6％減の0.78億円だった。

売上高は増収だったが、エンゼルケア事業のハウスクリーンサービスで、価格競争の激化から受注率が低下した。また、サービス付き高齢者向け住宅事業では、14年11月に開設したフォーライフ草加の開設に伴い、販売費及び一般管理費が増加したことなどが、利益の負担となった。

15年3月期通期については、売上高が前期比5.2％増の77.24億円、営業利益が同24.0％増の2.77億円、経常利益が同21.5％増の2.66億円、当期純利益が同28.4％増の1.50億円の見通しで、期初計画を据え置いている。

なお、同社は4月に予定されている介護保険法改正以降の業界変化を見据えた戦略の見直しを継続的に実施し、既存事業の強化や、業務効率化を目的とした体制強化と先行投資を実施している。

具体的には介護事業では、引き続き東京23区を中心としたドミナントエリア拡充に向けて、店舗展開を推進。14年4月に「デイサービスセンター吉祥寺」を武蔵野市に、6月に「居宅支援永福」を杉並区に開設。また、同月に「配食池上センター」を大田区に開設した。さらに厚生労働省が推し進めている地域包括ケアの一環として、大田区の同一建物内に、14年12月にデイサービスセンター西蒲田を、15年1月にはショートステイ西蒲田を開設。近隣のデイサービス、訪問介護、訪問入浴等の当社サービスや地域の医療機関と連携し、地域における「泊まり」、「通い」、「訪問」を備えた、包括的な介護体制の構築を進めている。

ケアサービスは、介護施設の運営やエンゼルケア（湯灌業務）など、介護を中心とした事業を手掛ける。介護の入り口から出口までをワンストップで提供できる体制が強み。首都圏を中心に100店超を展開する。

《AK》

　提供：フィスコ