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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 オプション権利行使価格の3万1000円~3万1500円を想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 31190 +160 (+0.51%)
TOPIX先物 2181.0 +8.0 (+0.36%)
シカゴ日経平均先物 31215 +185
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。米債務上限問題を巡り、バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長の会談を控え、様子見姿勢が強まった。また、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁やセントルイス連銀のブラード総裁が利上げ継続に前向きな発言したことを受けて、金融引き締めの長期化による景気への悪影響が警戒されて、NYダウは下落に転じた。そのなかでハイテク株の一角が買われており、ナスダックは2022年8月以来およそ9カ月ぶりの高値水準となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、銀行が上昇した半面、耐久消費財・アパレル、家庭用品・パーソナル用品、消費者サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比185円高の3万1215円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円高の3万1050円で始まり、3万990円~3万1060円辺りでの保ち合いを継続。その後レンジを切り上げると、米国市場の取引開始後に3万1200円を回復した。買い一巡後は利食いに押される場面も見られたが、概ね3万1200円辺りを支持線とした高値圏での推移を継続し、一時3万1290円まで買われた。終盤にかけて持ち高調整の売りが入り、3万1190円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。前日の日中取引で節目の3万1000円を回復し、達成感が意識されやすい面はあったが、ナイトセッションで一段高となるなど、海外投資家による日本株選好の動きは継続している。また、目先的な達成感や過熱感からショートが入りやすいなか、強い基調がショートカバーに向かわせているようだ。

 テクニカル面では、ボリンジャーバンドの+2σが3万970円に切り上がり、+3σは3万1810円辺りまで上昇してきた。ナイトセッションで+2σが支持線として機能しており、バンドに沿ったトレンドを継続している。米国の債務上限問題など不安要因はあるが、リスク回避的に日本株への資金シフトが期待されるだけに、ショート対応は避けておきたい。レンジとしてはオプション権利行使価格の3万1000円~3万1500円を想定する。

 VIX指数は17.21に上昇した。25日移動平均線を挟んで推移しており、一時18.13まで上昇する場面も見られた。市場心理をやや神経質にさせる可能性はありそうだが、ショートを仕掛ける水準ではないだろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.27倍に上昇した。ボリンジャーバンドの+3σ(14.28倍)辺りでの推移であるほか、半導体大手の製品に対する中国による調達禁止措置を受けてマイクロン・テクノロジー<MU>が下落した影響により、ハイテク株は利食いが入りやすく、NTロングのリバランスが入りそうだ。もっとも、昨年8月の14.58倍辺りを意識したトレンドを形成しているとみられ、調整局面ではNTロングの組成を考えたいところだろう。

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