【市況】TOPIX構成銘柄入りを目指して~東証スタンダード・グロースの候補銘柄【フィリップ証券】
TOPIX(東証株価指数)の「第2段階の見直し」は、流動性(年間売買代金回転率)と浮動株時価総額を基準とした定期入れ替えを中心に実施される。初回の定期入れ替えは2026年10月最終営業日の予定だ。市場区分にかかわらず基準を満たせばTOPIXに採用可能であり、東証スタンダードや東証グロースの上場銘柄にもチャンスが開かれている。
TOPIXに含まれていない銘柄が新規に採用されるには、「追加基準」として流動性と浮動株時価総額の両指標を満たす必要がある。一方で、既にTOPIX構成銘柄である場合の「継続基準」は追加基準よりも緩やかになっている。JPX総研による2025年8月時点の試算では、継続基準の浮動株時価総額(上位97%以内)の最低値は約280億円である。
(図表1)

■日本国債利回りとドイツ国債利回り~30年物は並び、他の年限も近づく
財務省が1/8に実施した30年物国債入札で最高落札利回りが3.457%と、1999年の入札開始以降で最高となった。日本の超長期国債市場は海外投資家の売買シェアが約5割を占めており、海外の債券市場の動向を反映しやすい面もある。国内の30年物利回りは、主要格付け3社すべてから最上級の「AAA」または「Aaa」を受けているドイツ国債の30年物利回りとほぼ同水準だ。超長期国債利回りは今後、欧米の債券市場の動向に影響されやすくなると見込まれる。
2年物利回りおよび10年物利回りも、それぞれドイツ国債との利回り格差が縮小傾向にある。日銀の利上げと国債買い入れ額の減少が継続する場合、特に10年国債利回りはドイツ国債利回りとの関係が意識されやすくなると考えられる。
(図表2)

参考銘柄
ジーエヌアイグループ<2160>
・2001年に米法人Gene Network Inc.の日本法人として設立。中国で販売する線維症治療薬の「アイスーリュイ」および臨床試験が完了した「F351」など開発化合物の研究開発・製造販売を主に営む。
・11/14発表の2025/12期9M(1-9月)は、売上収益が前年同期比12.6%増の193億円、税引き前利益が米国子会社のNASDAQ上場に向けたリバースマージャー関連費用や米国GNIとの関係会社長期貸付金精算に伴う為替換算差額累積額の戻入益配分の一時的要因から▲10億円へ赤字転落。
・通期会社計画は、売上高が前期比21.7%増の287億円、営業利益が米国子会社上場に伴う優先株式契約に基づく未払い利息分の利益への転換により232億円を見込む。同社は、製薬(NASDAQ上場のジャイヤ・セラピューティクス)、創薬(NASDAQ上場準備中のカルゲン)、生体材料のメドテックの3事業を核としてグローバル製薬会社として飛躍するため、子会社の海外上場戦略を進めている。
持田製薬<4534>
・1913年に持田良吉が東京都文京区本郷にて持田商会薬局を開業。医薬品関連事業およびヘルスケア事業を展開。主力の高脂血症薬(エパデール)のほか、降圧剤や産婦人科系に強みを持つ。
・11/4発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比7.6%増の549億円、営業利益が同31.0%増の49億円。医薬品関連事業(売上比率93%)において潰瘍性大腸炎治療剤(リアルダ)、肺高血圧症治療剤(トレプロスト)、痛風・高尿酸血症治療剤(ユリス)などの新薬の成長が貢献した。
・通期会社計画は、売上高が前期比5.1%増の1105億円、営業利益が同13.9%減の70億円、年間配当が同横ばいの80円。同社は後発薬メーカー大手の日医工や共和薬品を傘下とする持ち株会社アンドファーマに出資し持分法適用会社とする見通しのほか、軟骨修復材(モチジェル)が12月から保険適用が開始されるなど追い風が続く。エパデールも12/22より中国当局から新薬承認を取得。
オークマ<6103>
・1998年に大隈栄一が名古屋市で大隈麺機商会を創業後、各種工作機械の製造を開始。NC(数値制御)旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤等の工作機械の製造・販売を主に営む。
・11/6発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比10.5%増の1052億円、営業利益が同7.7%増の60億円。長納期の案件が増加傾向にあり、1030億円の豊富な受注残高を維持する中、受注機の納期が下期以降に集中し、工場操業度の本格回復に至らない逆風を吸収して増収増益。
・通期会社計画を下方修正。市況の回復が会社予想よりも遅れていることを受けて売上高を前期比6.4%増の2200億円(従来計画2300億円)、営業利益を同4.4%減の140億円(同220億円)とした。年間配当(株式分割考慮後)は同横ばいの100円と従来計画を据え置いた。同社は製造業に強い中部圏の物流拠点でロボットやAI(人工知能)を活用してリードタイム短縮など業務効率化を推進中。
ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>
・1970年に長谷川歯車と米国USM社の合弁事業で設立。長野県安曇野市に穂高工場がある。減速装置とその応用製品(アクチュエータ・制御装置等メカトロ製品)関連の精密減速機事業を営む。
・11/12発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比4.8%増の278億円、営業利益が▲6億円から4億円へ黒字転換。製品別売上高は、減速装置が10%増の219億円、応用製品が11%減の59億円。用途別は、車載が減収の一方、産業用ロボット、半導体製造装置、ギアヘッドが増収。
・通期会社計画は、売上高が前期比2.4%増の570億円、営業利益が15億円(前期600万円)、年間配当が同横ばいの20円。同社はヒト型ロボット向け精密減速機へ100億円の戦略投資を実施。2026年度に同減速機で100-200億円の売上高を目指している。同社の波動歯車減速機は世界シェア6割のほか、競合他社比でコンパクトであり、小型ロボット向け関節部品で優位な立場を占めている。
※執筆日 2026年1月9日
※フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。
【フィリップ証券】
株探ニュース
TOPIXに含まれていない銘柄が新規に採用されるには、「追加基準」として流動性と浮動株時価総額の両指標を満たす必要がある。一方で、既にTOPIX構成銘柄である場合の「継続基準」は追加基準よりも緩やかになっている。JPX総研による2025年8月時点の試算では、継続基準の浮動株時価総額(上位97%以内)の最低値は約280億円である。
(図表1)

■日本国債利回りとドイツ国債利回り~30年物は並び、他の年限も近づく
財務省が1/8に実施した30年物国債入札で最高落札利回りが3.457%と、1999年の入札開始以降で最高となった。日本の超長期国債市場は海外投資家の売買シェアが約5割を占めており、海外の債券市場の動向を反映しやすい面もある。国内の30年物利回りは、主要格付け3社すべてから最上級の「AAA」または「Aaa」を受けているドイツ国債の30年物利回りとほぼ同水準だ。超長期国債利回りは今後、欧米の債券市場の動向に影響されやすくなると見込まれる。
2年物利回りおよび10年物利回りも、それぞれドイツ国債との利回り格差が縮小傾向にある。日銀の利上げと国債買い入れ額の減少が継続する場合、特に10年国債利回りはドイツ国債利回りとの関係が意識されやすくなると考えられる。
(図表2)

参考銘柄
ジーエヌアイグループ<2160>
・2001年に米法人Gene Network Inc.の日本法人として設立。中国で販売する線維症治療薬の「アイスーリュイ」および臨床試験が完了した「F351」など開発化合物の研究開発・製造販売を主に営む。
・11/14発表の2025/12期9M(1-9月)は、売上収益が前年同期比12.6%増の193億円、税引き前利益が米国子会社のNASDAQ上場に向けたリバースマージャー関連費用や米国GNIとの関係会社長期貸付金精算に伴う為替換算差額累積額の戻入益配分の一時的要因から▲10億円へ赤字転落。
・通期会社計画は、売上高が前期比21.7%増の287億円、営業利益が米国子会社上場に伴う優先株式契約に基づく未払い利息分の利益への転換により232億円を見込む。同社は、製薬(NASDAQ上場のジャイヤ・セラピューティクス)、創薬(NASDAQ上場準備中のカルゲン)、生体材料のメドテックの3事業を核としてグローバル製薬会社として飛躍するため、子会社の海外上場戦略を進めている。
持田製薬<4534>
・1913年に持田良吉が東京都文京区本郷にて持田商会薬局を開業。医薬品関連事業およびヘルスケア事業を展開。主力の高脂血症薬(エパデール)のほか、降圧剤や産婦人科系に強みを持つ。
・11/4発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比7.6%増の549億円、営業利益が同31.0%増の49億円。医薬品関連事業(売上比率93%)において潰瘍性大腸炎治療剤(リアルダ)、肺高血圧症治療剤(トレプロスト)、痛風・高尿酸血症治療剤(ユリス)などの新薬の成長が貢献した。
・通期会社計画は、売上高が前期比5.1%増の1105億円、営業利益が同13.9%減の70億円、年間配当が同横ばいの80円。同社は後発薬メーカー大手の日医工や共和薬品を傘下とする持ち株会社アンドファーマに出資し持分法適用会社とする見通しのほか、軟骨修復材(モチジェル)が12月から保険適用が開始されるなど追い風が続く。エパデールも12/22より中国当局から新薬承認を取得。
オークマ<6103>
・1998年に大隈栄一が名古屋市で大隈麺機商会を創業後、各種工作機械の製造を開始。NC(数値制御)旋盤、マシニングセンタ、複合加工機、NC研削盤等の工作機械の製造・販売を主に営む。
・11/6発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比10.5%増の1052億円、営業利益が同7.7%増の60億円。長納期の案件が増加傾向にあり、1030億円の豊富な受注残高を維持する中、受注機の納期が下期以降に集中し、工場操業度の本格回復に至らない逆風を吸収して増収増益。
・通期会社計画を下方修正。市況の回復が会社予想よりも遅れていることを受けて売上高を前期比6.4%増の2200億円(従来計画2300億円)、営業利益を同4.4%減の140億円(同220億円)とした。年間配当(株式分割考慮後)は同横ばいの100円と従来計画を据え置いた。同社は製造業に強い中部圏の物流拠点でロボットやAI(人工知能)を活用してリードタイム短縮など業務効率化を推進中。
ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>
・1970年に長谷川歯車と米国USM社の合弁事業で設立。長野県安曇野市に穂高工場がある。減速装置とその応用製品(アクチュエータ・制御装置等メカトロ製品)関連の精密減速機事業を営む。
・11/12発表の2026/3期1H(4-9月)は、売上高が前年同期比4.8%増の278億円、営業利益が▲6億円から4億円へ黒字転換。製品別売上高は、減速装置が10%増の219億円、応用製品が11%減の59億円。用途別は、車載が減収の一方、産業用ロボット、半導体製造装置、ギアヘッドが増収。
・通期会社計画は、売上高が前期比2.4%増の570億円、営業利益が15億円(前期600万円)、年間配当が同横ばいの20円。同社はヒト型ロボット向け精密減速機へ100億円の戦略投資を実施。2026年度に同減速機で100-200億円の売上高を目指している。同社の波動歯車減速機は世界シェア6割のほか、競合他社比でコンパクトであり、小型ロボット向け関節部品で優位な立場を占めている。
※執筆日 2026年1月9日
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当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得る場合があります。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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