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【注目】中国の外貨準備高、12月に増加 人民元巡る議論が高まる

 この日発表の12月の中国の外貨準備高は、前月比115億ドル増の3兆3580億ドルとなった。背景には、2025年に中国の貿易黒字が過去最高の1兆ドルに達したことがある。この歴史的な黒字拡大は、厳格に管理されてきた人民元の水準を巡る議論を再燃させ、輸出依存からの経済再均衡に向けて通貨高を容認すべきだとの声を強めた。

 表面的に昨年の人民元は、対ドルで年3.3%上昇し、堅調に見えるが、実質実効為替レートでは2022年高値から約15%下落しており、米大手証券のエコノミストは、依然25%程度の過小評価と試算している。

 エコノミストは黒字拡大の要因として、一部貿易相手国に対する人民元安と、中国の低インフレを挙げ、競争力は産業政策だけでなく相対価格の変化に支えられていると指摘する。

 ただ、人民元高だけで不均衡を是正できるかには疑問も多い。政府が急激な通貨高を容認する可能性は低く、緩やかな人民元高でも輸出競争力は維持されるとの見方がある一方、通貨高は輸入価格を下げ、デフレ圧力を強めるリスクもある。

 多くの専門家は、人民元安は国内需要低迷という構造問題の表れに過ぎないとし、不動産不振やデフレが輸出増・輸入減を招いたと分析する。人民元高を促せば輸出減速でデフレが悪化し、逆に通貨安圧力を招く恐れもあるため、貿易黒字縮小の最適解は通貨操作ではなく、デフレ対策と内需回復だとの見方も強い。

 ただ、中国指導部は景気刺激に慎重で、政策余地の乏しさから、実質為替レートは今後2-3年下落基調が続くと予想している。

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