【注目】本日は午後にFOMC議事録 追加利下げのハードルがどれほど高かったを示す内容か
本日はNY時間の午後に12月9-10日分のFOMC議事録が公表される。追加利下げを実施したFOMCだが、それに向けたハードルがどれほど高かったを示す内容となると見られている。今年3回目かつ年内最後となる利下げを実施することで合意したが、今後の金融政策の方向性を巡っては意見の相違が広がっている。こうした状況に加え、先行きが読みづらい経済環境もあり、その内容に注目が集まりそうだ。
インフレ、労働市場、そしてトランプ関税といった相反するシグナルをどう評価したかが示される可能性が高い。今回の決定には3名の委員が反対を表明し、反対票の数としては2019年以来最多となった。2名は据え置きを主張し、ミランFRB理事と思われる1名は0.50%ポイントの大幅利下げを求めた。
年内の取引日数が本日を含めて残り2日となる中、投資家は26年に向けたFRBの進路について手掛かりを探るため内容を精査する見通しで、とりわけ来年は4名の地区連銀総裁が新たに投票権を持つ点も注目されている。
米大手証券のエコノミストは、今回の議事録には、短期的な政策運営を巡るFOMC委員間の継続的な意見の相違が記されると予想していると述べている。また、FRBスタッフの分析として雇用者数の増加が過大評価されている可能性に関する議論にも注目しており、パウエル議長は会見で月次の雇用増加が約6万人程度水増しされている可能性があり、基調的な雇用増加はすでに僅かに減少している可能性があると指摘していた。
このような委員間の議論は、インフレ圧力がやや緩和し、経済成長が堅調との認識が強まる一方、経済の先行きに対する不確実性が依然として大きいことを映し出している。12月の委員の金利見通し(ドット・プロット)でもその分断は明確で、19名の委員の予想中央値は26年に利下げが1回のみを示したが、見通しには大きなばらつきがあり、7名は来年の利下げはゼロ、4名は0.25%ポイントの利下げを2回と予想している。
委員はまた、声明文を修正し、追加利下げに対するハードルが高まったことを示唆した。「FF金利の目標レンジに対する追加的な調整の程度と時期を検討するにあたり、委員会は入手するデータ、変化する見通し、そしてリスクのバランスを慎重に評価する」と述べ、10月の声明にはなかった「程度と時期」という文言を加えた。
アナリストは、このハードルが具体的にどの程度高いのかについて、より詳細な説明が示されるかどうかを注視している。短期金融市場では次回1月の据え置きを85%程度の確率で織り込んでおり、3月までについても確率はほぼ五分五分で織り込んでいる状況。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
インフレ、労働市場、そしてトランプ関税といった相反するシグナルをどう評価したかが示される可能性が高い。今回の決定には3名の委員が反対を表明し、反対票の数としては2019年以来最多となった。2名は据え置きを主張し、ミランFRB理事と思われる1名は0.50%ポイントの大幅利下げを求めた。
年内の取引日数が本日を含めて残り2日となる中、投資家は26年に向けたFRBの進路について手掛かりを探るため内容を精査する見通しで、とりわけ来年は4名の地区連銀総裁が新たに投票権を持つ点も注目されている。
米大手証券のエコノミストは、今回の議事録には、短期的な政策運営を巡るFOMC委員間の継続的な意見の相違が記されると予想していると述べている。また、FRBスタッフの分析として雇用者数の増加が過大評価されている可能性に関する議論にも注目しており、パウエル議長は会見で月次の雇用増加が約6万人程度水増しされている可能性があり、基調的な雇用増加はすでに僅かに減少している可能性があると指摘していた。
このような委員間の議論は、インフレ圧力がやや緩和し、経済成長が堅調との認識が強まる一方、経済の先行きに対する不確実性が依然として大きいことを映し出している。12月の委員の金利見通し(ドット・プロット)でもその分断は明確で、19名の委員の予想中央値は26年に利下げが1回のみを示したが、見通しには大きなばらつきがあり、7名は来年の利下げはゼロ、4名は0.25%ポイントの利下げを2回と予想している。
委員はまた、声明文を修正し、追加利下げに対するハードルが高まったことを示唆した。「FF金利の目標レンジに対する追加的な調整の程度と時期を検討するにあたり、委員会は入手するデータ、変化する見通し、そしてリスクのバランスを慎重に評価する」と述べ、10月の声明にはなかった「程度と時期」という文言を加えた。
アナリストは、このハードルが具体的にどの程度高いのかについて、より詳細な説明が示されるかどうかを注視している。短期金融市場では次回1月の据え置きを85%程度の確率で織り込んでおり、3月までについても確率はほぼ五分五分で織り込んでいる状況。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース

米株










