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【材料】PLANT:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】

担当 近藤 浩之

●PLANT <7646> [東証S]
レーティング:NEUTRAL(2025/6/3)→ NEUTRAL

◆超大型スーパーセンター「PLANT」を展開
◆前期は営業減益、今期は増益転換見通し
◆来店動機作り、利益構造改革を推進

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(注)22/9期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、22/9期売上高の伸び率は記載していない。

出所:PLANT、ブルームバーグ、今村証券

◆超大型スーパーセンターを展開

 ワンフロアで1~2万㎡の売場面積を有する超大型スーパーセンターを13府県で23店舗展開(2025年12月9日現在)。衣食住に必要な18万アイテム以上を取り扱い、ローコストオペレーションを徹底することで、「PLANT」に来店するだけで「必要なものを、納得できる価格で」買い物ができる「利便性」を提供している。

◆前期は営業減益、今期は増益転換見通し

 前期(2025年9月期)の営業利益は前の期比5%減り、3期ぶりの減益だった(資料1、出所:ホームページ)(資料2、出所:決算短信・決算説明会資料)。既存店売上高は同0.9%増加し、昨年8月にガソリンスタンド1店舗を新設した効果が年間を通して寄与した。食品と雑貨の既存店売上高は同0.9%の減少となり、ドラッグストアなどとの価格競争、物価高による節約志向の高まり、前の期に能登半島地震発生や南海トラフ地震臨時情報発令によって防災用品需要が増えた反動が減収につながった。また、粗利益率が22.8%(前の期比▲0.2ポイント)に低下した。第1~2四半期が低調で、価格政策の強化、積極的な商品製造・売場展開に伴うロスの増加が響いた。第3~4四半期は改善し、価格政策の強化を継続しつつ、惣菜やベーカリーなど価値ある商品の販売を強化した。一方で純利益は大幅増益となり、減損損失が前の期比15億4800万円減った。

(資料1)既存店売上高(前年同月比)の推移
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(資料2)業績の推移
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 今期(2026年9月期)会社予想は約1割の営業増益だ。ガソリンスタンドを2店舗新設し、食品と雑貨の既存店売上高は前期比0.4%増を前提とする。2021年に公表した中期経営計画の業績最終目標(売上高1000億円以上、営業利益30億円以上)には売上高が10億円、営業利益が8億円届かない予想であり、閉店、粗利益率の改善停滞、賃上げや水道光熱費高騰が想定以上だったことなどを理由に挙げた。配当金は、20円の大幅増配を予想し、DOE(自己資本配当率)は会社目標(今期4.0%)を上回る4.2%になる見通しだ。

◆来店動機作り、利益構造改革を推進

 売上拡大のため、来店の動機づくりを進める。今年10月からEDLP(エブリデー・ロー・プライス。毎日一定の低価格で販売する手法)を徹底した。さらに来店客に楽しさを味わってもらうべく、巨大な売場を活かして、さつまいもを10種類以上、鍋つゆを100種類以上取り扱うといった品揃えを行う。惣菜などでの名物商品の開発も強化し、その商品価値をチラシのデザインや情報発信、売場の接客を通して伝える。店舗スタッフが来店客のニーズを捉えた商品を仕入れ、販売する取り組みも拡大する。

 利益構造改革も続ける。前期はセルフレジの導入・増設により労働時間を抑えたほか、精肉プロセスセンターを稼働させ、一括製造による人材集約、製造技術向上、適正製造量の確保を図っている。

 こうした取り組みで収益力を高めた上で、2020年を最後に停止している新規出店の再開を模索していく。

◆高配当利回り

 今期に入り、既存店売上高は10月度が前年同月比2.6%減、11月度が同0.2%減だった。今後の既存店売上高もこの水準が続くと仮定して、今村証券では今期業績を売上高987億円(前期比+1.0%)、営業利益22億円(同+9.6%)、純利益15億3000万円(同+13.7%)と予想する。売上高は会社予想をわずかに下回るものの、営業利益、純利益は会社予想の達成が可能とみた。来期(2027年9月期)予想は、今期新設するガソリンスタンドの売上貢献を見込み、売上高1000億円(今期今村証券予想比+1.3%)、営業利益23億5000万円(同+6.8%)、純利益16億3000万円(同+6.5%)とする。

 今期の予想配当利回りが5.1%と高く、来期は今期ほどではないとはいえ増配基調が続くと想定し、配当重視の投資対象として検討するのも一考だ。ただ、業績予想を鑑みて投資判断は「NEUTRAL」を継続する。

【レーティングの定義】
OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。
NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。
UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。
トータルリターン:株価変動率+配当利回り
目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。


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