【注目】トランプ大統領、エプスタイン関連の質問に「ＡＢＣの放送免許を取り消すべきだ」と激怒

　トランプ大統領はきょう、ＡＢＣニュースの放送免許を取り消すべきだと主張した。同局のブルース記者が、「なぜエプスタイン氏に関する政府ファイルを公開していないのか」と質問したことに対して大統領は怒りを露わにした。

　「あなたはひどい記者だ。その態度が気に入らない。記者としてのやり方を学び直すべきだ。もうあなたからの質問は受けない」と、ホワイトハウス執務室で言い放った。

　この怒りの発言は、米下院が司法省に対し、死亡した富豪エプスタイン氏に関する全記録を公開するよう義務づける法案の採決を控えているタイミングで出た。しかし報道によると、トランプ氏は議会を待つ必要はなく、行政権限で司法省にファイル公開を命じることもできる。

　ブルース記者が「なぜエプスタインのファイル公開を議会に待たせるのか。いますぐ公開しない理由は」と質問すると、トランプ大統領は「エプスタインに関して私は何も関係がない。彼が異常な変態だと思ったから、昔私のクラブから追い出した」と答えた。

　さらに大統領は記者に向かって、「あなた方のデタラメには皆気づいている。あなたの会社はその張本人の１つだ。そしてはっきり言っておくが、ＡＢＣの免許は取り消されるべきだ。あなた方のニュースはあまりにもフェイクで間違っている」と言い、連邦通信委員会（ＦＣＣ）のカー委員長を指しているとみられる発言で、「われわれには素晴らしいコミッショナーがいる。彼がこの件を担当するべきだ」と述べた。

　カー委員長は９月、コメディ番組の司会者ジミー・キンメル氏が保守系活動家チャーリー・カーク氏の暗殺に言及したことを巡り、ＡＢＣの放送免許を脅かす発言をしていた。

　「簡単な方法か、難しい方法か選べる」とカー委員長は述べ、「ＡＢＣはキンメル氏について対処するか、さもなければＦＣＣの追加措置が必要になる」と警告した。

　その数時間後、ＡＢＣと系列局を運営するネクスター・メディアは「ジミー・キンメル・ライブ！」を無期限で休止すると発表したが、その後批判が殺到し、同番組は約１週間後に放送再開した。

　トランプ大統領はエプスタイン問題に関する民主党の追及を「でっち上げだ」と繰り返し批判し、共和党の議員にこの件を止めるよう促してきた。

　トランプ大統領とエプスタイン氏はかつては友人関係だったが、２０１９年にエプスタイン氏が性的人身売買の容疑で勾留中に死亡する数年前に決別していた。

　しかし、トランプ大統領は依然としてエプスタイン氏との関係を完全に断ち切れておらず、先週は民主党がエプスタイン氏がトランプ大統領について語ったメールを公開し、その中でエプスタイン氏は「トランプは少女たちのことを知っていた」と書いていたことが明らかになった。

　日曜日の夜、エプスタイン関連法案の成立の可能性が高まると、トランプ大統領は突然態度を変え、共和党に対し法案支持を呼びかけた。月曜日には、法案が議会を通過すれば署名すると述べていた。

株探ニュース