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【市況】ダウ平均は小幅安 米経済指標が予想上回る強い内容 IT・ハイテク株も本日は売り=米国株序盤

NY株式7日(NY時間12:34)(日本時間02:34)
ダウ平均   42690.71(-15.85 -0.04%)
ナスダック   19586.11(-278.87 -1.40%)
CME日経平均先物 39945(大証終比:-55 -0.14%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅安。ここ数日買い戻しが出ていたIT・ハイテク株も本日は売りが強まっている。この日発表の米経済指標が予想を上回る強い内容となったことで、利回りが上昇しており、IT・ハイテク株中心に米株式市場を圧迫している。

 11月の米求人件数と12月のISM非製造業景気指数が発表になっていたが、伴に予想を上回る強い内容となった。特に米求人件数は5月以来の水準に上昇し、全体の労働力に対する求人の割合を示す求人率は4.8%に上昇した。離職率も1.9%に低下。米労働者は転職を躊躇していることが引き続き示されている。これを受けて年内のFRBの利下げの可能性が後退しており、短期金融市場では6月までに1回の利下げを行う確率が100%を割り込んでいる状況。

 今週はラスベガスで技術見本市(CES)が開催されており、エヌビディア<NVDA>が新チップの発表や、提携を発表していた。ただ、エヌビディアも本日は下げに転じている。

 前日はトランプ氏の関税計画に関する報道で市場は上下動していたが、トランプ氏はその報道を否定。ストラテジストからは「投資家は今後、新年が進むにつれて市場の変動が激しくなることを留意しておくべきだ。2025年に向けた昨年からのバリュエーション、ポジショニング、そして大方の期待値を考慮すると、価格変動は激しくなる」との指摘も出ていた。

 このほか今週は市場に影響しそうな主要な経済指標が控えている。明日水曜日はADP雇用統計、そして金曜日には注目の12月の米雇用統計が予定されている。9日木曜日はカーター元大統領の国葬で休日となり、今週は4日間の立会となるが、経済指標が市場のコンセンサスを裏付けるか注目される。

 なお、米大手銀のデータによると、S&P500先物のポジショニングは先週、非常に強気な水準から後退したという。

 マイクロン・テクノロジー<MU>が上昇。ラスベガスで開催中のCESでエヌビディアのフアンCEOが、新GPU向けに同社がメモリチップを提供していると直接名前を出して述べたことが好感されている。

 テスラ<TSLA>が下落。アナリストがの投資判断を「中立」に引き下げた。一方、目標株価は従来の400ドルから490ドルに引き上げている。

 オンライン中古車販売のカーバナ<CVNA>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を280ドルに設定した。

 ロボットシステムのイスラエルのアルべ・ロボティクス<ARBE>が大幅高。エヌビディア<NVDA>との提携によりレーダーベースの自由空間マッピングを強化すると発表した。

 医療装置のイナリ・メディカル<NARI>が連日の大幅高。同業のストライカー<SYK>が同社を1株80ドル、株主価値約49億ドルでの買収に合意したことを前日引け後に確認した。

 ゲッティ・イメージズ<GETY>が大幅高。すでに観測報道が伝わっていたが、ライバルの写真ストックプロバイダーのシャターストック<SSTK>の買収で合意した。

マイクロン<MU> 102.99(+3.73 +3.76%)
カーバナ<CVNA> 202.19(+13.34 +7.06%)
イナリ<NARI> 79.32(+14.32 +22.02%)
アルべ・ロボティクス<ARBE> 4.47(+0.47 +11.75%)
ゲッティ・イメージズ<GETY> 3.20(+0.63 +24.51%)

アップル<AAPL> 242.61(-2.39 -0.98%)
マイクロソフト<MSFT> 423.91(-3.94 -0.92%)
アマゾン<AMZN> 223.20(-4.42 -1.94%)
アルファベットC<GOOG> 197.56(-0.40 -0.20%)
テスラ<TSLA> 394.90(-16.16 -3.93%)
メタ<META> 619.45(-10.75 -1.71%)
AMD<AMD> 128.47(-1.08 -0.83%)
エヌビディア<NVDA> 142.01(-7.42 -4.97%)
イーライリリー<LLY> 773.11(+8.01 +1.05%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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