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【注目】来年が上げが一時停止し、10%調整の可能性もあるとの指摘=米国株

 ペンシルベニア大学のシーゲル名誉教授が米CNBCテレビに出演し、今年の株高が年末にかけてIT・ハイテク株主導で弱まるにつれて、米株式市場は調整の可能性が高まっていると指摘。「来年は小休止するだろう」と述べている。株高の主な材料はすでに織り込まれていると考えており、時間が経つにつれて失望感が高まり、S&P500は10%調整する可能性も言及した。

 年末にかけての売りでS&P500は12月6日の過去最高値から3%超下落している。しかし、今年のS&P500は依然として23%上昇しており、2021年以来最高の年間パフォーマンスを記録し、この6年で5回目の上昇で終えるペースとなっている。トランプ氏の米大統領選の勝利で投資家は、減税と規制緩和という同氏の公約が成長を促進し、リスク資産に恩恵をもたらすと期待している。

 S&P500が2年連続で20%超上昇するのは史上2度目で、1度目は1998年と1999年だが、2000年にはドットコム・バブルが弾けていた。

 また、同教授は過去2年間で最もホットな投資トレンドであったAIには失望が出る可能性があるとも指摘。実際にもたらされている利益はささやかなもので、多くの企業で完全に導入されているわけではないと言及している。今後の期待は持てるし、最終的に非常に有益であるとは思うが、導入のスピードや実際に企業利益にどれだけ貢献するのかという点で失望の余地があるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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